―ラヴデュエル―
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を発動出来る!」
墓地の魔法カードを回収するカード《魔法石の採掘》により、先に《おジャマ・イエロー》の万丈目が発動していた、手札から罠カードを発動する《トラップ・ブースター》を回収する。どちらも手札コストを発動条件にしているにもかかわらず、豪快に発動していく万丈目の手札に残った、あのカードこそが――
「《ウィジャ盤》を発」
「カウンター罠《ピュア・ピューピル》! 攻撃力1000以下のモンスターが私のフィールドにいる時、相手のカードの効果の発動を無効にし、破壊する!」
――やはり特殊勝利を達成する《ウィジャ盤》だった、が。明日香のカウンター罠《ピュア・ピューピル》の効果――しかも皮肉にも、発動条件を満たしたのは万丈目のモンスターだ――により、発動することなく墓地に送られることとなった。
フィールド魔法《ダーク・サンクチュアリ》により、《ウィジャ盤》の弱点である防御用の魔法や罠カードを使えない、という点は解消出来ているが……墓地の《ウィジャ盤》を回収するカードは、あのコンボ用のデッキに投入されているだろうか。よしんば投入されていたとしても、先のデッキ圧縮で墓地に送られていないだろうか。そして万丈目にダメージを与えることは出来ずとも、万丈目の残り少ないデッキが切れるまで、《ウィジャ盤》の回収と発動を妨害し続けることはこちらにも出来る。
「…………」
などといった、様々な可能性を頭によぎったのか、万丈目の動きがピタリと止まる。最後の《ウィジャ盤》は詰めが甘かったかもしれないが、ここまであのデッキを回せたのは素直に称賛に値する。
「ふっ……ふはは! 流石だ天上院くん、だが忘れていないかな? このデュエルがラヴデュエルだということを!」
動きを取り直した万丈目の高らかな宣言により、デュエル場中から明日香に向けられていた、『空気読んでやれよ……』という視線が霧散する。そんな『ラヴ』の発音にこだわった万丈目の宣言に、明日香は意味も分からず眉をひそめる。
「……どういうこと?」
「こういうことだ! 魔法カード《ソウル・チャージ》を発動! ――墓地から蘇ったこの思い、受け取ってくれ!」
墓地のモンスターを複数体蘇生する魔法カード、《ソウル・チャージ》により、万丈目のフィールドは一瞬にして埋まる。元々フィールドにいた《ワーム・クイーン》に《ワーム・イーロキン》、そして墓地から蘇った《ワーム・ヴィクトリー》、《ワーム・オペラ》、《ワーム・リンクス》。贔屓目に見てもグロテスクなモンスターだったが、万丈目が召喚したそれらは不思議と、どこか愛嬌がある顔をしていた。
そしてそれぞれが、自身に対応した文字――ワームはそれぞれ、アルファベットを頭文字にしている――に変化していく。《ワーム・リン
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