―ラヴデュエル―
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・クイーン》がいる限り、万丈目には戦闘ダメージだけでなく、効果ダメージすらも通用しない。代わりに《ワーム・クイーン》がフィールドを離れた際、万丈目は強制的に敗北することになるのだが……《ワーム・クイーン》は今、《実力伯仲》の効果によって、あらゆる効果と破壊から免れている。
それはまるで、難攻不落の要塞のようで。要塞の中にいる万丈目を倒すには要塞を破壊しなくてはならないが、その要塞を絶対に破壊することは出来ない。何の比喩表現でもなく、俺たちに打つ手はなかった。
「くっ……私はカードを一枚伏せ、ターンエンド」
打つ手がなくなった明日香がターンエンドを宣言するとともに、万丈目が《おジャマ・イエロー》の着ぐるみを脱ぎ捨てる。……その後、再び着れるように畳みながら、元々万丈目が装着していたデュエルディスクを再びつける。
「俺のターン! ドロー!」
悔しげな明日香とは対照的に、自信満々といった様子で万丈目はカードを引き抜いた。
「だけど万丈目くん? ここからどうする気なのかしら?」
負け惜しみのようにも聞こえるが、明日香の言った通りだ。確かに万丈目の布陣は難攻不落の要塞だが、その要塞から打って出る手段はない。恐らくはこの《要塞コンボ》を達成する為だけに構築されたそのデッキに、他に攻め手があるとは思えない。
強いて言えば、自分のデッキ圧縮用に《メタモルポット》や《ニードルワーム》によるデッキ破壊はあったが、その二種は《リバース・リユース》によりこちらのフィールドにいる。そもそもタッグデュエルにおけるデッキ破壊とは、非効率なことこの上なく。そもそも先の過分なデッキ圧縮があって、最初にデッキ切れになるのは万丈目だ。
「もちろんさ、天上院くん。これはキミへのラヴデュエルなのだから! 俺は魔法カード《マジック・プランター》を発動。《聖なる輝き》を墓地に送り、二枚ドロー!」
デッキ圧縮の為に使っていた《聖なる輝き》をコストに、万丈目は《マジック・プランター》による二枚のドローを果たす。《おジャマ・イエロー》の着ぐるみを着ていない万丈目も、《メタモルポット》によりその手札や墓地は盤石に過ぎる。
「俺はフィールド魔法《ダーク・サンクチュアリ》を発動! このカードが存在する限り、魔法・罠ゾーン以外にも、魔法カードを置くことが出来る!」
一風変わった効果を持ったフィールド魔法《ダーク・サンクチュアリ》。そのカードの発動には確か、墓地に《ダーク・ネクロフィア》を必要としていた筈だが、先のデッキ圧縮の時に落としていたか。
そしてその特異な発動条件は、ある特定のカードのサポートに他ならない。
「俺は《魔法石の採掘》により墓地から《トラップ・ブースター》を回収し、発動! 俺は手札から罠カード
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