暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX−音速の機械戦士−
―ラヴデュエル―
[3/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
なければ。

「俺様一人で充分だということだ! 行くぞ!」

「……万丈目くん。ルールは守りましょう?」

「何を言うんだ明日香!」

 ルールというか大会参加の前提というか。呆れかえった明日香がそう糾弾するものの、それは天空をワイヤーで移動している吹雪さんが遮った。

「君を一人の力で奪おうとするサンダーの男意気を! 分からないというのか明日香!」

「分からないわ……」

「諦めろ、明日香」

 主催者が認めたというのならば、ルールも何も意味を成さない。顔を覆う明日香の肩に手を置くと、万丈目からの敵意がなみなみと注がれる。やぶ蛇だったか、と明日香から離れると、デュエルディスクを展開する。

「ラブデュエル第二章、始めさせてもらうぞ!」

「第二章?」

「ええ、三幻魔の時に一回。そういえば、あのデュエルのせいで三幻魔が目覚めたのよね……」

 ずいぶん今となっては懐かしい話だけれど。影丸理事長と三幻魔を巡る戦いにおいて、その件のラブデュエルの時に俺は不在だった。

「そ、そんなことはいいんだ! 今度こそ天上院くん、キミを僕のものにしてみせよう!」

 そう言いながら着ぐるみのデュエルディスクを展開し、万丈目たちはデュエルの準備を完了させる。明日香も溜め息混じりにデュエルディスクを展開させ、タッグデュエルの設定を終わらせる。

『デュエル!』

遊矢&明日香LP8000
万丈目&万丈目LP8000

「俺のターン!」

 まずは《おジャマ・イエロー》ではない方の万丈目のターン。俺のデュエルディスクには2ndと表示され、万丈目→俺→万丈目→明日香の順番でターンは進行するようだ。

「ラブデュエル用のカスタマイズを施したこのデッキ……まずは下準備としゃれこもう。モンスターをセットし、カードを二枚伏せてターン終了」

「……俺のターン、ドロー」

 下準備と称した万丈目のターンは、セットモンスターと二枚のリバースカード。まさしく下準備というに相応しいその一手に、俺は警戒を強めてドローする。万丈目はああ見えて、どんなデッキでも扱える、このアカデミアでも指折りの資格を持ったデュエリストである。

 その万丈目が、ラブデュエルという謎のデュエルとはいえ――このデュエルの為に、わざわざ専用のデッキまで構築してきたのだから。……恐らく、本日タッグデュエル大会の連絡を聞いてから。

「俺は速攻魔法《手札断殺》を発動。お互いに手札を二枚捨て、二枚ドロー」

 ならば何か小細工をしてくる前に、さっさとこのデュエルを終わらせる。そのために速攻魔法《手札断殺》を活用し、万丈目とともに二枚の手札交換を果たす。

「ドローした《スカウティング・ウォリアー》、墓地に送られた《リジェ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ