―ラヴデュエル―
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なければ。
「俺様一人で充分だということだ! 行くぞ!」
「……万丈目くん。ルールは守りましょう?」
「何を言うんだ明日香!」
ルールというか大会参加の前提というか。呆れかえった明日香がそう糾弾するものの、それは天空をワイヤーで移動している吹雪さんが遮った。
「君を一人の力で奪おうとするサンダーの男意気を! 分からないというのか明日香!」
「分からないわ……」
「諦めろ、明日香」
主催者が認めたというのならば、ルールも何も意味を成さない。顔を覆う明日香の肩に手を置くと、万丈目からの敵意がなみなみと注がれる。やぶ蛇だったか、と明日香から離れると、デュエルディスクを展開する。
「ラブデュエル第二章、始めさせてもらうぞ!」
「第二章?」
「ええ、三幻魔の時に一回。そういえば、あのデュエルのせいで三幻魔が目覚めたのよね……」
ずいぶん今となっては懐かしい話だけれど。影丸理事長と三幻魔を巡る戦いにおいて、その件のラブデュエルの時に俺は不在だった。
「そ、そんなことはいいんだ! 今度こそ天上院くん、キミを僕のものにしてみせよう!」
そう言いながら着ぐるみのデュエルディスクを展開し、万丈目たちはデュエルの準備を完了させる。明日香も溜め息混じりにデュエルディスクを展開させ、タッグデュエルの設定を終わらせる。
『デュエル!』
遊矢&明日香LP8000
万丈目&万丈目LP8000
「俺のターン!」
まずは《おジャマ・イエロー》ではない方の万丈目のターン。俺のデュエルディスクには2ndと表示され、万丈目→俺→万丈目→明日香の順番でターンは進行するようだ。
「ラブデュエル用のカスタマイズを施したこのデッキ……まずは下準備としゃれこもう。モンスターをセットし、カードを二枚伏せてターン終了」
「……俺のターン、ドロー」
下準備と称した万丈目のターンは、セットモンスターと二枚のリバースカード。まさしく下準備というに相応しいその一手に、俺は警戒を強めてドローする。万丈目はああ見えて、どんなデッキでも扱える、このアカデミアでも指折りの資格を持ったデュエリストである。
その万丈目が、ラブデュエルという謎のデュエルとはいえ――このデュエルの為に、わざわざ専用のデッキまで構築してきたのだから。……恐らく、本日タッグデュエル大会の連絡を聞いてから。
「俺は速攻魔法《手札断殺》を発動。お互いに手札を二枚捨て、二枚ドロー」
ならば何か小細工をしてくる前に、さっさとこのデュエルを終わらせる。そのために速攻魔法《手札断殺》を活用し、万丈目とともに二枚の手札交換を果たす。
「ドローした《スカウティング・ウォリアー》、墓地に送られた《リジェ
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