第47話 水没した図書館
[2/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
くはないけど辛辣だよ」
二人はトレーニングを終えてトレーニングルームを出ると、シエルが待つ司令室に向かう。
「あ、ルインお姉ちゃん!ゼロ!」
お菓子が詰まったバスケットと、ベースの屋上に咲いている小さな花を持ったアルエットが二人の姿を認識して声をかける。
「アルエットか」
「アルエットちゃん、どうしたの?そのお菓子?それにそれってベースの屋上に咲いてある花だよね?」
「うん、これハルピュイアへのお見舞いなの」
アルエットの口から出たハルピュイアの名前にゼロは表情にこそ出さなかったが、驚いた。
「ハルピュイアにか?」
「うん、ハルピュイアに前、私の飴をあげたら食べてくれたんだよ。でもその後にね。難しいことばかり考えてるの、人間の食生活とかたくさん考えてた」
「ハルピュイアも食べられたんだね…エックスの子供だから可能性はあったけど、ハルピュイアが良く食べてくれたね?」
「だってハルピュイアはエックスとルインお姉ちゃんの子供だよ?食べられると思ったんだもん」
「え……あーうん、そうだねーあははは」
アルエットの無垢な視線と共に放たれる言葉はそんじょそこらの兵器よりも抗えない何かがある。
嬉しいやら恥ずかしいやらで照れ笑いをするルイン。
「ルインお姉ちゃん」
「えっと…何?」
「私ね、ハルピュイアのこと凄く怖い人だと思ってた」
「うん」
それはアルエットだけではなく、レジスタンスベースにいるレプリロイドのほとんどが抱いている気持ちだ。
レジスタンスのレプリロイドを多く斬ってきたハルピュイアは恐怖の対象として見ている者が多い。
「でもね、話してみると難しいことが多いけど、ちゃんと私の話を聞いてくれたりしてくれたの…ルインお姉ちゃん、ハルピュイアって優しいんだね」
「〜〜〜っ、アルエットちゃん…良い子過ぎるよぉ…シエルの教育が良すぎる…」
ハルピュイアがアルエットとは言えレジスタンスで会話をする相手が出来たのは素直に嬉しかった。
そしてアルエットと別れて司令室に入り、モニターに映るエリアを見つめるゼロとルイン。
次に向かうエリアを水没した図書館に指定する。
「旧時代の図書館の遺跡が発見されました。内部は水浸しですが…どこかに生きてるデータがあるかもしれません。バイルやオメガのデータを探していただきたいのですが…」
「お願い出来ますか…」
「了解」
「うん、任せて」
二人は中央のトランスサーバーに乗り込んだ。
「ミッション発令…各員、転送準備にかかれ」
ジョーヌの指示で、司令室に警報が鳴り響き、転送準備が始まる。
「転送準備完了…」
「「転送!!」」
二人の声が司令
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ