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逆さの砂時計
Side Story
無限不調和なカンタータ 6
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 微妙に揺れてる?
 「……また怒鳴られるかなぁ」
 「内容次第では拳も付けるわよ」
 「あぅ」
 何か言いたげに唇を開きかけて目線を逸らし、また私を見て頬を赤らめ……って。
 何処の恥じらい乙女だっ!
 なよヒョロ体型とはいえ、男がする仕草じゃないでしょ、それ!
 「えーと、その……昨日から考えてたんだけど……」
 何かを決心したらしいカールが一つ頷いて背筋を伸ばし、私と向かい合わせに立つ。
 落ちそうになったアオイデーは、慌ててカールの右肩へ飛び移った。
 「僕……」
 「?」
 首を傾けつつ腰に両手の甲を当て、用があるなら早く言えと態度で催促してみる。
 カールは至って真剣な表情で。

 「僕、村へ帰ろうと思う」

 …………そう来るか。


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