マブラヴ
1236話
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マクラの内部に見回している。
そうして当然最後に視線が向けられたのは、カマクラの中央に置かれている七輪。
炭の暖かさと、炭によって焼かれる餅が膨らむ光景は、色々な意味で興味を引いたらしい。
「アクセルさん、少しよろしいですか?」
霞や麗華の様子を見ていると、不意に声を掛けられる。
その声のした方にいたのは、煌武院。
俺に声を掛けてくるのは珍しいな。
いや、そもそもシャドウミラーとの関係を考えてこのスキー旅行に参加した以上、シャドウミラーを率いている俺に声を掛けてくるのは当然か。
「構わない、何だ?」
「いえ、特に何か理由があって話し掛けた訳ではないのですが……少しお話をしたいと思いまして。駄目でしょうか?」
俺の言葉に残念そうな表情を浮かべる煌武院。
「いや。別に問題ないぞ。そもそも、俺もお前とは話してみたいと思っていたしな」
「アクセル、悠陽様に向かってお前とは……」
「お前……お前……お前……」
俺の言葉遣いに月詠が鋭い視線を向け、何故か煌武院は上の空となる。
いや、これは何がどうなってるんだ?
話をしようと思っていたら、いつの間にか終わっていた的な。
「そうですか、結婚のお祝い。……分かりません」
「うーん、霞でも分かりませんか。どうすればいいのか迷いますね」
煌武院の方へと視線を向けていると、不意にそんな声が聞こえてくる。
そちらへと視線を向けると、そこにいるのは霞と麗華。
何だか気になる事を話していたが……
「誰か結婚するのか?」
「あ、はい。実はオデュッセウスさんと香凛が近い内に結婚する事になったんですよ。それで、お祝いの品を何か用意したいと思ったんですが……」
「……は?」
正直、今俺が何を聞いたのか。それが全く分からなかった。
いや、理解は出来る。だが、それを受け入れるのを拒否したと表現するのが正しい。
だがいつまでもそんな真似をしている訳にはいかず、改めて麗華へと向かって問い掛ける。
「オデュッセウスと香凛が結婚? それは本当か?」
「ええ。まだ公にしてはいませんが、近い内に大々的に発表される予定です」
……何がどうしてこうなった?
香凛って星刻の事が好きだったと思うんだが、違うのか?
そもそも、二人共陽光という国の上層部ではあるが、オデュッセウスと香凛が結婚するというのは全く想像出来ない。
いや、個別に考えれば理解出来ない訳じゃないか?
オデュッセウスは政治の能力や軍事の能力は低いし、決断力にも欠けている。
だが人望はそれなりにあり、ブリタニア皇族とは思えない程に優しい面があった。
その辺を考えれば、香凛とくっついてもおかしくは……けど、それでもやはり違和感がある。
香凛
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