マブラヴ
1236話
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ぞ? ……いや、こういうのも文化って言うのかどうかは分からないが。確かカナダとかその辺でも同じようなのがあった筈だし」
「カナダ……ですか」
崇継と俺の会話を聞いていた恭子が、悲しそうな表情で呟く。
一瞬何でそんな表情を浮かべているのか分からなかったが、すぐに思い出す。
マブラヴ世界では、カナダに着陸ユニットがやって来たのをアメリカが核攻撃で破壊したんだったか。
そのおかげでアメリカはG元素を入手出来たんだけど、代償としてカナダの半分が人の住めない汚染地域になったんだよな。
しかもそのG元素も、最終的には俺達シャドウミラーに全部譲渡しているし。
その辺を考えれば、アメリカがやったのは色々と無駄だった事になる。
いや、最終的にカナダにハイヴを作られるのを阻止はしたんだから、完全に無駄って訳じゃないか。
それに、G元素やら着陸ユニットの残骸やらを調べて、BETAについての情報を少なからず入手したのは事実だし。
「ちょっと、アクセル。それでこれからどうするの?」
俺と崇継、恭子が話していて放っておかれたのが面白くなかったのか、シェリルが不満そうに告げてくる。
そうだったな。今更終わった事を考えてもしょうがない。
なら、今やるべきなのはこのカマクラを完成させる事だろう。
「別に難しい話じゃない。後はこの山の中央を掘っていくだけだ。そうすれば、日本の東北地方では有名な、カマクラが出来上がる」
「……カマクラ? それって何?」
「そうだな。簡単に言えば、雪で出来た家ってのが一番分かりやすいか」
「家?」
「ま、出来上がってのお楽しみだよ。善は急げ。早速掘るぞ。見ての通り一応外は固めてるけど、少し失敗すれば外側まで崩れてしまうからな」
「……ふふん。その程度、このシェリル・ノームに出来ない訳がないでしょ」
そう告げ、早速カマクラ掘りに挑戦するシェリル。
勿論この大きさのカマクラ掘りをシェリルだけにやらせる訳にはいかないので、他の面々も手伝う。
俺のようにシェリルと一緒に掘ったり、掘った雪を周囲に捨てに行ったり。
ちなみに、掘った雪をカマクラの外側に積んで補強するという手段もあるが、それには高度な技術が必要になるので、素人はやらない方がいい。
少なくても俺はちょっと手が出せない。
カマクラの外側に張り付けようとすると、下手をすれば穴が開いて、最悪崩れてしまうんだよな。
「うんしょ、うんしょ」
「ねぇ、霞。このくらいでいいのではないですか?」
ふとそんな声が聞こえてきたので、声の方へと視線を向けると、そこではいつの間にか霞と麗華がそれぞれ掘った雪をソリに積んでいるところだった。
そのまま少し離れた場所へと持っていき、捨ててはまた戻ってくる。
何だかん
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