第二十一話 授業中その六
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「太ってるって言うのよ、天理高校の生徒が」
「しかも背が低い娘が多いって」
「背が低いっていうのは」
真っ先に自分のことを思い浮かべてしまいました。私の背が低いだけあってこれに関しては反論できませんでした。天理高校の娘は確かに小柄な娘が多いです。
「それはまあ」
「それは否定できないわよね」
「残念ですけれど」
小柄な佐野先輩のお話に俯いて頷くしかありませんでした。
「その通りです」
「そうよね、それはね」
「けれど太ってるっていうのは」
高井先輩はそれがかなり気に入らないようです。どうなんでしょうか。
「気になるのよ。全く」
「けれどちっちが言ってくれたわよね」
その高井先輩に佐野先輩が仰います。
「スタイルいいって。もうそれでいいんじゃない?」
「いいのかしら」
「潤ちゃんスタイルいいじゃない」
佐野先輩がにこりと笑って仰いました。何か雰囲気が凄くいい感じです。先輩の垂れ目がとてもいい感じに笑っておられます。
「私もそう思うよ」
「そう言う佐野もね。いいじゃない」
「そうかしら」
「いいわよ。けれどちっちも」
「ねえ」
御二人はまた私の方に顔を向けてきました。それで仰います。
「スタイルいいわよね」
「脚なんか特にね」
また脚のことを言われました。
「そんな。私は全然」
「謙遜はいいけれど自信は持ちなさい」
「ちっちはかなりいけてるわよ」
「いけてますか」
そう言われても自分ではやっぱり。とてもそうは思えません。
「胸ないですし。やっぱり」
「胸はいいのよ」
佐野先輩の御言葉です。
「あったらあったで肩こるし」
「そうなのよね、実際」
御二人共胸も結構なものです。御顔もいいですし二物も三物も与えられていて。これって白いんねんっていうのかしらって本気で考えたりもします。
「それに胸小さい娘がいいって子多いわよね」
「どっちでもいいって子もね」
「そうですか!?」
私は男の子は誰でも胸が大きいのが好きだって思っています。けれどそれは違うっていうのが御二人のお話です。何時の間にかソフトクリームが来てお店の中に入って三人並んでお話です。何故か私が真ん中で右に高井先輩、左に佐野先輩で囲まれています。
「そんな子いるんですか」
「じゃあ言うわよ」
佐野先輩の御言葉です。
「はい」
「ハロプロの後藤真希さんいるじゃない」
「あの人ですか」
「あの人胸大きい?」
こう尋ねてこられました。
「別に大きくないわよね」
「そういえば」
「それでも人気あるじゃない」
「そうそう。モーニング娘。系列じゃなくても」
高井先輩もお話されます。
「北乃きいちゃんもそうよね。星井七瀬さんも」
「そういえばあの人達も」
気付きました。北乃きいち
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