マブラヴ
1235話
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
かってくると、がーっと叫ぶ。
「アクセル、天子様を抱えて飛ぶとは何事だ! 危ないだろう!」
「……お前、ちょっと過保護過ぎないか? 大体、俺があの状況で落とす訳ないだろ」
にしても、黒髪か。
星刻に言葉を返しながら、さっき自分で思った事を思い出す。
何気に今俺と一緒にいる俺の恋人の中に黒髪って円しかいないんだよな。凛もいるけど、今は会えないし。
桃色とか赤紫色とか、青とか、茶色とか、金髪とかはいるんだが……黒髪は円だけだ。
しかも恋人達の中では唯一のショートカットというのもあるので、色んな意味で目立つ存在だったりする。
凛とした美形でショートカットの髪型もあって、年下の女にキャーキャー言われそうなタイプ。
年下の女じゃない星刻が何だかギャーギャー言ってるが、それは無視して円の姿を探す。
……ああ、いたな。かなり上の方から、スノーボードを使ってこっちに降りてきてる。
円だけに留まらず、あやか達従者組は生身での戦闘力が非常に高い。
つまり、それだけ身体を動かす基礎が出来ている訳で……円だけではなく、同じくスノーボードの美砂と、スキーのあやかと千鶴もこっちに向かって降りてきているのが見えた。
「おい、アクセル! 俺の話を……」
「星刻、いいのか? 向こうを放っておいて」
まだ何か言い足りなさそうな星刻の言葉を遮り、視線を霞と麗華2人の方へと向ける。
すると、その2人は小太郎に連れられて更に上の方へと上って行っていた。
「なっ!」
驚愕の表情を浮かべる星刻だったが、驚くのはまだこれから。
何と坂を下りてくる前に小太郎が狗神を生み出したのだ。
そしてソリの紐を狗神に引かせると、そのまま真っ直ぐに下の方……こちらへと向かって突っ込んで来る。
当然ソリの紐を引かれているんだから、ソリに乗っている霞や麗華も一緒にだ。
キャーキャー言いながら降りてくるその姿に、星刻は真っ直ぐ突っ込んで行く。
スキーを履いてるのに、随分と移動速度が速いな。
……これも愛の為せる技か。
「ちょっと、小太郎君! あの狗神大丈夫なんでしょうね!」
「大丈夫やて。夏美ねーちゃんは相変わらず心配性やなぁ」
スキーウェアを着た夏美が小太郎に向かって文句を言っているが、本人は全くそれを気にした様子がない。
いや、寧ろその状況を楽しんでいると言った方がいいかもしれないな。
霞の注目が俺から狗神に移ったみたいだし、俺も少し滑るか。
さっき霞と麗華を連れて行った場所から降りた程度では、殆ど滑った感じがしないし。
そう思ってリフトの方へと向かうと、そこには俺と同じくリフトに向かっていたシェリルの姿があった。
本来普通のスキー場では、当然リフトに乗るのには並ばないといけない
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ