第九話
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「ぐうえっ!ぬぅぅう。よくもやりおったなぁ!」
ネクロマンサーのHPが半分ほどになると、ネクロマンサーは怨めしい声と共に、手にしていた武器を掲げる。
「かぁぁああ!」
「おおおぉん・・・」
「アアアああ」
すると部屋中に死霊がポップする。もはや死霊の外見はプレイヤーを装っておらず、ゾンビそのものだった。
「ヒェッヒェッ!どうだぁ?これだけ数があれば、どうする事もできまい?!」
「くそ!シノン!ジンガ!」
「ちっ!またこの手!?しつこいのよ!」
私の近くにも複数ポップする。冷や汗をかき、ヤバいと思った瞬間、ジンガが回転斬りで部屋中の死霊を斬り倒しているのが見える。
そのままジンガはこちらに近付いてくる。もちろん、私の近くにいた死霊も斬り倒される。まるで嵐のような光景だった。
「キリト!シノン!死霊は俺が掃討する。心配はいらん、とっとと終わらせるぞ!」
ジンガが死霊を巻き込みながら回転する姿を見て呆気にとられているキリト。
「キリト!合わせるわ!一緒にソードスキルいくわよ!」
私の叫びに、はっとするキリト。直ぐにネクロマンサーの方を向きなおす。私はすかさず、矢をネクロマンサーに向けて撃ち込んだ。
「ぐぬぅ!」
ネクロマンサーの背面に矢が直撃し、若干隙ができる。キリトはその隙を見逃さなかった。
「うぉおおおお!」
恐らく威力の高いものだと思われるソードスキルを発動する。私はそれに合わせ、弓のソードスキル『タイム・オブ・スナップ』を撃ち込む。
「ぎゃああぁあ!!」
ネクロマンサーは堪らず、叫び声をあげる。しかし、HPは僅かに残ってしまっていた。
「お、おのれぇ!こちらの番だ!死ぬが良い!」
キリト目掛けて武器を降り下ろすネクロマンサー。まずい、私もキリトも硬直で動けない。
「くっ・・・そっ!」
キリトが悔しそうにそう言った時、ジンガが回転しながらネクロマンサーに肉薄し、回転の勢いが着いた袈裟斬りを叩き込んだ。
「おぉりゃゃああ!」
ザン!
「がっ・・・」
ネクロマンサーは短く発すると、HP全損により消滅した。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
シノンが包囲を抜けて少しすると、シノンとキリトのソードスキルがネクロマンサーに炸裂する。その少し前に、周囲の死霊を片付ける為、俺は何度目かの『嵐独楽』を放っていた。
「はあぁぁぁあ!」
死霊を蹴散らしながら、様子を伺っていると、ネクロマンサーは再び死霊を部屋中に呼び出した。こいつ、しつこいくらいに同じ事するな。一斉攻撃を喰らうとまずい。俺は回転しながら再びポップした死霊を蹴散らしていく。
「キリト!シノン
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