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リリなのinボクらの太陽サーガ
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新暦67年9月15日、12時05分。

ジャンゴ達がマザーベースで暮らし始めてから約二週間が経った。甲斐甲斐しくマキナがジャンゴ達の世話を手伝った結果、ジャンゴは非殺傷設定の使い方などを覚え、なのはは撃墜する前までの身体能力を取り戻し、以降は比較的穏やかな生活を送っていた。

『―――ミッドチルダの質量兵器導入に関して本局から否定の声が上がる中、レジアス中将は「本局の主張はわからなくもないが、魔法だけで治安が守れるなら最初から導入していない。年々上昇していた凶悪犯罪と犠牲者の数を減らすために、そして市民の生活と治安を守るために必要だから契約したのだ」と述べ、この発言に対し本局は「まことに遺憾だ、質量兵器なんかに頼っていては治安を守れないに決まってる」とコメント。しかしミッドチルダの市民からはレジアス中将を支持するという意見が95パーセントを超えており、中には管理局法の是正を求める声も多数上がって―――』

休憩所でテレビから聞こえてくるニュースに、なのはは地上と本局の仲が悪い事は知っていたが、ファーヴニル事変で一度は協力し合ったはずなのに最近その溝がまた深まってきているように感じていた。マキナ達アウターヘブン社にとっては管理局地上本部はお得意様みたいな関係で、同時に次元世界を自由に渡り歩く自分達を快く思わない事もあって本局とは基本的に仲が悪い。尤も、理解を示して契約してくれる局員も中にはいるので、その人まで嫌っている訳ではない。

「マキナのおかげである程度わかったつもりだったけど、次元世界は想像以上にこんがらがっているんだね」

「本局の連中が頭カタ過ぎるだけなんだよ。いくら昔に質量兵器で戦が云々って言われても、結局は使う側の問題。魔法でも同じ……いや、むしろ魔法の方がそれ以上の破壊を簡単に起こせる。相手を救うも傷つけるも、最終的には当人の使い方次第なのさ」

「使い方次第……。私は……私の魔法は誰かを救うために使ってきたつもりだけど、マキナちゃんが前にアギトの自爆魔法を摘出したり、立ち寄った管理外世界の怪我人に治癒魔法を使ったりした事を聞くと、自分はちゃんと救えてるのかわからなくなっちゃうよ」

「変に思いつめなくても良いぞ、なのは。姉御はただ自分の気持ちに正直に行動してるだけだし。なのはが管理局で事件を解決した事で救われた人も、直接見たり会ってないだけでいっぱいいるだろうさ」

「ふむ、どうやら本局は管理局法やロストロギアにばかり意識が向いてるらしい。確かに回収しておくのは次元世界の平和に繋がる、というのはわからんでもない……。が、どうも他者の気持ちをあまり意識していないような印象もある。もう少し動向を見ておく必要があるな」

そんな風にジャンゴ達が自分の胸の内を語ったりしている、その時……唐突になのはが言う。


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