アウターヘブン
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。……真のロマン兵器とは一撃必殺のパイルバンカーなんですよ!!』
アンタも同類か! とエルザクルーは突っ伏した。
しかし魔導師の高町なのはの戦術において、一撃必殺の部分は間違ってないんじゃないかな〜と、マキナとシュテルは思った。一撃必殺の部分を全力全開と置き換えれば……色んな意味でピッタリであった。
『ありとあらゆる不利を覆す逆転力、どんな装甲も砕く突貫力、そこにパイルバンカーのロマンがあるというものでしょう!』
『い〜や、ロケットパンチにはどんな困難も強敵もたった一発の拳で打ち砕くという所に、言い様のない溢れんばかりの魅力があってだな!』
「パイルバンカーですか……近接が得意でない砲撃型魔導師にそんな手札があれば相手も警戒して心理的に近づきにくくなるでしょうし、よく考えたら合理的ですかね?」
「でもロケットパンチには絶対逃げられない運命力というものが働くから、命中率で言えばこっちがはるかに上だよ?」
『命中率があっても相手を圧倒出来なければ意味が無いでしょう!』
『かと言って当たらなければせっかくの高威力も意味が無いだろう!』
いい加減誰かツッコんでくれ……というか実は仲良いだろお前ら、とエルザクルーは嘆いた。
なのはの預かり知らないところでアレな議論が交わされる中、火消しを求めるエルザクルーの願いが届いたのか、ブリッジにマキナを尋ねに来たジャンゴが入ってきた。周囲を見渡して大体の空気を読んだ彼は、困惑しながらもとりあえず思い付いた事を言う。
「えっと……ドリルなんてどうかな?」
『それだぁあああああああ!!!!!』
――――火種を投下するなぁあああああ!!!
エルザクルーはそう叫ばなかった自分達を、涙を流しながら密かに称えた。それからモニターの向こうで議論は後でするという事に決まり、同時に今のやり取りで久しぶりにインスピレーションを与えてくれたからそれが報酬という事で、なのはの義手を製作する話も受けてくれた。なお、搭載されるかもしれない機能に不安が残るのは気のせいである。
「で、ジャンゴさんは急にどうしたんですか? アバラもまだ治療中で安静にしていなければならないはずでしょう?」
「実はなのはから『今思い出したけど、魔導師はデバイスが無いと魔法が上手く使えなくなる』と言われて」
「つまりレイジングハートが無い以上、襲撃された時に身を守れないのはマズイと……それでジャンゴさんは早めに伝えておこうと思って来たんですね」
「そういや高町がデバイス持ってないの、うっかり忘れてたなぁ……」
『なるほど、ではいっそ義手にデバイスの機能を搭載してはどうかね?』
「義手に、ですか?」
『そうだ。そうすればデバイスを喪失するような事も無
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