Epilogue -エピローグ-
Returnees
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るのが遅れたからだ。その余計な一悶着が付いてきやがったせいで、結局俺らが現実に帰れたのは一月の下旬になってからだった。
ったく、現実に帰ってきたかと思ったら別のゲームん中、しかも俺だけ「ログアウト不可プラス死んだら脳みそチン」のルール続行とか、フザけてんのも大概にしやがれ。周りの連中巻き込んでドタバタやった挙句、最後の最後まで足掻きやがったあのクソ研究者の面だけは、茅場以上に二度と見たくねえな。
現実に帰ってきた俺を出迎えたのは、気遣いゼロのヒゲ親父のサバ折りと、遊子夏梨のダブルビンタだった。そりゃそうだ。いきなりゲームの中に閉じ込めれて二年も意識不明だったんだ。一発ブチかましたくなる気持ちは分かる。調子に乗ってクレイジースクリューを叩き込もうと親父が跳躍してきたときは、そっと受け流して窓から投げ捨てたけどな。病院の三階から。
そこからだいたい十日間かけて俺は筋力回復のためのリハビリをやることになったんだが、これがまあ地獄みてえにキツかった。
俺が入院してたのは空座総合病院、つまり石田の親父さんが院長をやってるトコだったんだが、「君は普通の人間ではないから」という理由で、フツーの修行となんら変わんねえようなトレーニングを毎日課せられた。おかげで生身の筋肉やら運動能力、現実での体捌きもほぼ二年前のそれと同じ程度まで回復はできたし、他の生還者連中と比べても異常なくらい早く退院できたのは良かったんだが。ただ、浦原さんに匹敵する石田の親父さんのドS鍛練だけは、もう二度とやりたくねえ。今もごくたまに夢に見るレベルだ。
しかも、退院祝いに来た浦原さんに、
「ま、アタシの義骸技術を応用すれば、身体慣らしなんて一日で終わってたコトだったんスけどね」
とか言われた時の脱力具合はハンパじゃなかった。
なんで最初っからやってくんねえんだよ、と詰め寄ったら、ルキアに止められてたそうだ。「二年間げえむで遊んでおった莫迦者には仕置きとして丁度よかろう」だとか。遊んでねえし、こっちは俺なりにガチで戦ってたっつーのに……ルキアのヤツ、今度会ったら覚えてやがれ。
で、そのリハビリの合間を縫って知り合い連中が見舞いに来てくれはしたんだが、菓子折り持って普通に様子を見に来てくれたのは結局井上だけで、他の連中はまあヒドかった。
「入院中はタマるからな!」とケイゴと水色が『ジャンボ巨乳大王』とデカデカと書かれた十八禁雑誌を差し入れに来たり。
それを見つけた浦原さんが「そンじゃ、コレも必要でしょう」と死神式T○NGAを笑顔で仕入れてきたり。
いきなり現れた京楽さんと乱菊さんが「酒は百薬の長だから」と日本酒片手に宴会始めようとして、七緒さんにまとめて連行されていったりとか。
チャドも石田も海外に行ってるらしく、顔を
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