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出来ることなら、もう一度。
出来ることなら、もう一度。
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[1] 最後



 ピッピピィィィィ――――


 笛が鳴らされ、会場が歓声に包まれる。
 全国中学校総合体育大会バレーボール競技の部。決勝戦。
 最後の一点を決めた俺は、喜ぶチームメイトを冷めた目で見ていた。


 試合はお互いにセットを取り合う激しい展開になった。だが、俺がスパイクを打って点を決めたのは最後の一点だけ。二年であった俺は、三年の先輩セッターからボールを上げられなかったのだ。
 思えば、そういった節は数多く見受けられた。地区予選から、県大会、関東大会、そして全国大会とレギュラーの中では一番打点が少なかった。周りは全員三年生で俺だけ二年。しかも監督からはエースと期待されているだけにこの結果に納得がいかなかった。


 だけど、スパイカーが点を取るためにはセッターからボールを上げてもらわなければならない。現実、俺に上がったボールは全てレシーブが甘く、バランスを崩した体勢で何とか返ってきたものばかりだった。
 ロクな体制で打つことも出来ず、体に無駄に負担をかけてしまっていた。


『ありがとうございましたぁっ!』


 整列して挨拶。それからすぐに表彰式だったのだが、監督に体調不良を訴えて俺は観客席に戻った。


 学校ごとに分かれて座っている席に戻った俺が受けたのは軽蔑の視線だった。後輩からも同級生からもレギュラー落ちした先輩からも受けた。
 雰囲気にいたたまれなくなった俺は、離れた周りに誰もいない席に座る。


 こうなってしまったのは自分に問題があるからであることを知っていた。勿論それだけではないのだが、一年という歳月は長すぎた。


 自分が頑張ればいい。ジュニア時代からそう思ってきた。だから、ジュニア大会でも最優秀選手賞に選ばれたし、チームの優勝だってした。だけど、その自分だけが頑張ればいいという考え方がだめだったのだ。
 中学生はちょうど思春期に当たる。その時期に周りに合わせないでいると必然的に浮いてしまうのだ。勿論、監督は自分の努力を認めてくれている。だけど、チーム内の関係には手を出さない主義だった。
 これが一番の原因だと思う。そしてもう一つが――――。


「おめでとー、アッキー」


 灰羽アリサとの関係だった。
 去年の秋ぐらいに自分から勇気を出して告白したら、見事成功してできた彼女である。二つ年上だから、もうすでに中学を卒業して高校一年生なのだが、こうして大会の応援にも来てくれる。


 自分自身としては周りから浮いているだけで抑えたかったから黙っていたかったのだが、彼女はそうでもなかったらしい。どうやら初めて告白されたらしくて本当に嬉しかったようで、みんなにニコニコしながら話していたという。それが広まった。


 それからだろう、孤立し始めた
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