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出来ることなら、もう一度。
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られたり、教えたりする。だが、中学への進学を東京にした廣秋が二年で転校してきていきなり戻ってきたのだ。その理由は仁花は教えてもらっていない。母にも聞いてみたが、悲しそうな顔をして何も教えてくれなかったのだ。勿論本人にも聞いた。はぐらかされたけど。


 仁花は兄である廣秋との関係に悩みを抱えていた。
 小学校までは何も気にせず思いっきり遊べていたような気がする。だけど二年という年月が彼を身体的にも精神的にも大きく変えていた。勿論自分も変わった。……もうちょっと胸が大きくなればいいけど。
 それに同じくらいだった身長が何時の間にか見上げなければならないほど高くなっていたのにも驚いた。百九十くらいあると思う。バレーをやっているから大きくなったのかな?
 バレーといえば――――


「そういえば、バレー部のマネージャー始めたんだって?」
「え!? う、うん」
「そっか、頑張れよ」
「うん。……お兄ちゃんはバレーやらないの?」
「…………うーん」


 この目だ。バレーの話になるとどこか遠いところを見ている。何を見ているのかは私には分からない。けど、どこか遠いところへ行ってしまいそうであまり好きじゃない。
 社会人チームに顔を出して時々やっているみたいだけど、でもやっぱり同じバレー部にいたいっていう気持ちがないわけでもない。むしろそれが一番大きいかもしれない。


「……顧問って誰だっけ?」
「武田先生だよ」
「じゃあその先生に話してみるわ。それで許可もらえたらやってみるよ」
「う、うん! きっと大丈夫だよ、お兄ちゃん強いからっ」


 ◯


「武田先生」
「はいって谷地君でしたか。どうかしましたか?」
「いえ、あのバレー部に入りたいんですけど……」
「本当ですか!? あっ、でも……」


 そう悩むのも当然である。
 夏休みが終わって、九月になると春高の地区予選が始まる。この時期に変に部員を増やして不和を起こすわけにもいかない。それに問題を起こされても困る。だから八割方断られると廣秋は思っていた。


「分かりました。今日いきなり正式に入部というわけにはいきませんから、仮入部という形でも大丈夫ですか?」
「あ、はい。問題ないです」
「よかった。では、放課後職員室に来てください。私と一緒に体育館に行ってから、コーチと部員に紹介します」
「分かりました。無理言ってすいません」
「いえいえ、大丈夫ですよ」
「お願いします。では、失礼します」


 意外だった。本当に許可出されるとは思ってなかった。少なくとも東京にいた時に通った中学校ではほぼ断られていた筈である。
 ……あ、そっか。
 あの中学校は私立。この高校は公立。この差が大きいのかもしれない。
 どちらにせよ、楽し
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