マブラヴ
1234話
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受けさせたが、それでも受けた被害がなかった事になる訳じゃない。
「……アクセル、どうしたの? 随分と怖い顔をしてるけど」
隣にいたレモンに声を掛けられ、ふと我に返る。
「ああ、いや、何でもない。ちょっと嫌な事を思いだしただけだ。それより随分とひなびた宿だな」
「それはそうでしょ。色々とお偉いさんが集まっている集団なのよ? 正直、私達を含めてここにいる人達を纏めて殺してしまえば、マブラヴ世界はおろかシャドウミラーと繋がっている世界の殆どが混乱して大きな被害を受けるわよ」
確かに。
レモンの言っている事は、決して大袈裟ではない。
時の指輪を装備しているレモン達だが、時の指輪の効果はあくまでも時の流れの外に身を置き、不老にするというものだ。
決して不死になる訳ではない。
その辺を考えると、やはり旅先がこういう人目に付かない場所だったってのは当然の事になるんだろう。
もっとも、マブラヴ世界の不穏分子はその殆どを既に処理済みだ。
残っているとすれば、残党が精々ってところか。
そして、当然こんな場所にお偉いさんが来る以上、この周辺には大勢の護衛が待機している。
特に次期征夷大将軍がほぼ確定している崇継や、同様に次期崇宰家当主がほぼ確定している恭子、煌武院悠陽、国連直轄のオルタネイティヴ4の総責任者である夕呼といったこの国の重要人物が来ているのだから、警備が厚いのは当然だろう。
シャドウミラーとしても、量産型Wやメギロートといった面々が警備に出ている。
一応他の世界からも警備を連れてくるって話はあったんだが、警備の指揮系統が幾つもあるってのは色々と混乱する原因になりかねないので、マブラヴ世界以外の警備はシャドウミラーに一任して貰っている。
まぁ、実際問題警備がいらない連中も多いんだけどな。
「さ、アクセル。こんな雪の中で立ち尽くしてないで、宿に行きましょうよ」
シェリルに手を引っ張られ、宿へと向かう。
木で出来たその宿は、恐らく築数十年といったところだろう。
それでもボロく見えないのは、きちんと手入れが行き届いているからか。
まぁ、こうして色んな世界の重鎮が来るんだから、もし汚くても必死になって掃除はしたんだろうが。
雪山という事もあって、微かにだが今も雪が降り続けている。
そんな中を俺達は宿へと向かう。
「そうだな。このままここにいてもしょうがないし、さっさと行くか。部屋割りはきちんとされてるんだよな?」
「ええ、その筈よ。私達は大部屋を1つね」
「……人数が10人だしな」
学生の修学旅行という訳でもないので、当然の如く部屋割りはそれぞれ好きに決まっている。
例えばムウとナタル、キラとフレイは夫婦で一部屋だし、四葉と葉加瀬、オウカとステラとエ
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