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ガンダムビルドファイターズトライ 〜高みを目指す流星群〜
03 「高みを目指す者」
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らだと!?」

 モニターに映るフルクロスは先輩の言葉どおり、凄まじい勢いで接近していく。ビルダーとしての能力は高いがファイターとしては未熟なのか、それともあえてその行動を取っているかで解釈が変わってくる状況だ。

「馬鹿にしているのか知らないが、いくら速かろうとそれでは良い的だよ!」

 百式ナイトカスタムは機関銃を構えてフルクロスに向けて連射する。おそらく騎士的な雰囲気に合わせて実弾兵器にしたのだろうが、今回ばかりは運が良い。何故ならフルクロスにはIフィールドが搭載されているため、よほどのビーム兵器でもない限り無力化されてしまうからだ。

「そういうセリフは当ててからにしてもらおうか」

 フルクロスは最小限の動きで迫り来る銃弾を回避し、ほぼスピードを落とすことなく接近を続ける。
 クロスレンジに入るのと同時に、右手に持たれたムラマサ・ブラスターが百式ナイトカスタムに向かって振るわれる。その一撃は百式ナイトカスタムには届きはしなかったが、手に持っていた機関銃を切り裂いた。

「この機体の本領は近接……!」
「――遅い」

 百式ナイトカスタムが背中にある大剣を抜こうとするが、それよりも早くフルクロスがムラマサ・ブラスターを持ち替えてビームを放つ。
 先輩はどうにか盾で防ぐことに成功するが、フルクロスは全国レベルの作り込みが行われているだけに機体だけでなく武器の性能も高く、百式ナイトカスタムの盾を左腕ごと吹き飛ばした。
 ――……圧倒的過ぎる。ナグモくんのフルクロスはおそらく全国大会でも通用するほど高性能。加えて彼にはその高い性能をきちんと扱える腕がある。先輩が勝つ可能性なんてゼロに等しい。見ているだけのあたしでも恐怖に似た感情を覚えるんだから、きっと先輩はあのフルクロスが魔王のように見えてるでしょうね。

「これで終わりだ」

 ムラマサ・ブラスターの銃口が再度百式ナイトカスタムに向けられる。盾でも防ぎようがなかったのだから先輩が生き残るには回避するしか方法がない。しかし、ふたりの技術の差を考えるとこの攻撃で終わる可能性が大だ。
 戦いというよりは蹂躙って感じのバトルだったわね……えっ!?
 不意に戦場に走った光。それはフルクロスが放ったビームではない。
 百式ナイトカスタムにはビーム兵器は搭載されていたとしてもサーベルだけのはず。ビームが飛来した方向からしても百式ナイトカスタムではない。

「何なの今の攻撃。いったいどこから……っ!?」

 モニターに姿を現したのは銀色に塗られた2体のサザビー。追加武装などは見当たらないが、そんなことはどうだっていいことだ。
 意識を先輩側へ向けてみると、そこにはプラモデル部の男子達の姿があった。予想通り2体のサザビーはあ
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