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ガンダムビルドファイターズトライ 〜高みを目指す流星群〜
03 「高みを目指す者」
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言葉を漏らした。
「……嘘でしょ」
ナグモくんが取り出したガンプラ……それは先輩の百式のように改良された機体ではない。
クロスボーンガンダムX1フルクロス。クロスボーン作品に登場するクロスボーンガンダムX1にマント型増加装甲ユニット《フルクロス》を装備した最終決戦仕様機だ。
フルクロスを見た限り武装はムラマサ・ブラスターやピーコック・スマッシャーといった基本的なものだけ……しかし、それでもはっきりと言える。このガンプラはトップクラスのビルダーでなければ作れないものだと。
――何なのあの作り込み……パッと見ただけで戦慄が走るなんて。もしも本当にあの機体をナグモくんが自身の手で作り上げたのなら、ビルダーとして先輩が霞むほどの力量を持っている。
そして、先ほど先輩に向かって放った地区大会レベルの目標では低いといった言葉。それから察するに彼の目標は遥か高みにしかない。プラモデル部ではなくガンプラバトル部に入ろうとしていたことからして、ファイターとしても高い力量を持っている気がする。いったいどれほどの腕前なのだろうか……。
「やっぱり彼は……」
「え……ヒョウドウさん、あなた彼のついて何か知ってるの?」
「すみませんが話はあとにしてください。今は目の前のことに集中したいので」
少しモヤモヤする部分もありはするが、確かにナグモくんが何者なのかということより、これから彼がどのような戦いをするのかの方が気になる。
「だ、誰に作ってもらったのかは知らないが……バトルを始めようじゃないか」
「ああ」
ふたりはバトルシステムに己のGPベースとガンプラをセットする。ほぼ同時にバトルフィールドにプラフスキー粒子が高濃度で散布され始め、フィールド内は宇宙へと姿を変えた。
ミズシマ先輩はフルクロスの出来栄えにバトルに不安を覚え始めたのか表情が硬い。一方ナグモくんは光球状の操縦桿を握り締め、精神統一のために閉じていたであろう目を静かに開けた。そこには先ほどまでなかった強い光が宿っており、全身からは強者の雰囲気が発せられているように思えた。
「ナグモ・キョウスケ……クロスボーンX1フルクロス、出る!」
「百式ナイトカスタム、出陣する!」
互いの機体が戦場へと排出されバトルが開始される。
フィールドは宇宙。コロニーがある場合もあるが、今回は純粋な宇宙空間のみだ。相手を倒すには宇宙を駆け回るしかない。
先輩の百式は武装からして近接戦向けだわ。作り込みの差もありはするでしょうけど、元々ナグモくんの使うフルクロスは高重力対応型、それ故に高い推進力を持っている。射撃武装の面でも機動性でもナグモくんが有利……彼はどう戦うのかしら。
「いったいどこから……なっ、真正面か
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