第1章:平穏にさよなら
閑話3「可能性」
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の少しずつ綻びが出来てきています。我々でも封印の補強はしているのですが...なにせ、“彼”が命を賭して張った封印ですから、少しの補強しか手が加えられません。」
「封印が解けるのも時間の問題...かの。」
「はい。このままだと下界換算で15年から25年以内には封印が解けてしまうかと。」
その言葉に老人は顔を顰める。
「早いのう....。儂らだけでは、あやつには敵わん。」
「はい。...せめて、“彼”がいれば...。」
「あやつは無限に等しい可能性の中からたった一つの最善策を掴み取ったのじゃ。....命をなげうってな。これ以上、あやつに頼る訳にもいかん。...今では、頼る事もできぬが。」
「....そうですね...。」
二人共“彼”の事をよく信頼しており、そして頼っていたのだろう。
「儂らだけで何とかする..かの。」
「はい。今度こそ、私達の手で....。」
二人は決意を固めるようにそう言った。
―――ひゃぁあああああ!!?
―――うわぁあああああ!!?
―――待ちなさーい!!
「....少しうるさいですね。」
「そうじゃな。....止めるかの。」
二人は立ちあがり、少し離れた先で起こっている特訓と言う名の戦いを止めに行った。
「....はぁ、少々、やりすぎましたか。サフィアさんと“天廻”様に止められるとは...。...まぁ、特訓自体は請け負ってくれましたからいいですけど...。」
少しして、巫女装束の女性がレンズの前にやってくる。
先程の二人はこの女性に代わって特訓に行ったようだ。
「...おや?下界の様子ですか....。」
女性はレンズの存在に気付き、映像を少し切り替える。
「...それにしても、サフィアさんも天廻様も気づかないんですね...。私が天使から女神になったから気付けるだけでしょうか...?」
ある場面で切り替えを止め、彼女はそう言う。
「...まぁ、気にしても仕方ありませんね。どの道、いずれ起こる戦いは“彼ら”に頼る事はできませんから...。」
そう言って、彼女はその場から去って行った。
―――レンズには、高町なのはと天使奏が映し出されていた....。
〜どこか、光に溢れた場所〜
そこには、光に溢れているにも関わらず、明確な“闇”の存在が感じ取れた。
―――.........。
その空間の中心にて、
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