第11話 嵐の前の静けさ
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か判断出来るのだ。
そこからの判断で、自分と目の前の少女との相性的に、普段通りの自分で接した方が都合がいいと士郎は判断したのだ。
そして士郎らしいと言えば士郎らしいのだが、何とほぼ初対面同然の女の子の頭の上に掌を乗せて撫でたのだ。
「っ!」
この事に武蔵小杉は、反射的に気安く自分の頭を撫でる手を払いのけようとするが、その撫で方がまるで、昔から自分がどの様に撫でられると気持ちいいのか熟知されているかの様な感触で、寧ろこのまま撫で続けていて欲しいと思うほどだったので、為されるがままに動きを止めた。
「ふにゅ〜」
「・・・・・・ん?――――って、悪い!つい癖で撫でたんだけど気安かったか?」
武蔵小杉としては気持ちよかったのだが、士郎はつい咄嗟の事に気付けずのそう窺った。
それに対して武蔵小杉は気持ちよかったのが正直な感想ではあるが、武蔵家の実子としてもプライドや世間体なども気にしていた。
その両方の狭間で揺れ動いている武蔵小杉は、一つの答えとして言う。
「そ、そこまで悪かった訳では無いです」
そう絞りだした。
そしてそれを見ていた殆どの女子部員たちが羨ましそうに見ており、部長である矢場弓子と男子生徒達は揃って思った。
(((((また、誑し込んだ)))))
そんなこんなで士郎はまたも、ほぼ初対面の女子生徒に何時も通りに初期フラグを建てるのだった。
−Interlude−
新人以外の風間ファミリーは、明日は祝日と言う事で廃ビルを利用した秘密基地に集まっていた。
そこではキャップに大和、京にモロの4人で超マニアックなボードゲーム『ゲーム制作会社群雄伝』をしていた。
ガクトに百代に一子が参加しない理由は、ゲーム制作会社の事などよく解らないからだ。
まぁ、それ以前に、一子は外の土手で鍛錬中でガクトは付添ってるので、今この場には居ない。
そんな風に楽しいのか否か、イマイチ判らない空気の中、百代が大和にヘッドロックを駆けて絡んで来る。
「――――お前、今日の決闘で負けたんだってな?」
「うぐ・・・・・・直にカリは返すさ」
「落ち込んでないなら、いいんだよ」
「・・・・・・落ち込んでたら、イジメるつもりだったんじゃないの?」
大和が確信的に聞くと、百代は素直に認める。
「バレたか。けどそれだけじゃないんだよな〜」
「そ、それだけじゃない?ぐ、ぐるしぃ(小声)」
「このままじゃ、私が衛宮に負けたみたいになるんだよ!」
『?』
今もヘッドロックを掛けられている大和や、風間ファミリーの中では現時点で一番親交のある京を含めた百代以外の全員が、首を傾げる。
「お前たちは知らないだろうが、2−Sの葵冬
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