§69 殲滅戦
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場合を考えて、キャタピラの部分だけを破壊。糸が切れるのにも構わず捨てて非難。即座に物陰に逃げ込み爆発する砲弾と飛散する汚物から身を守り小休止でため息をつく。
「戦車を操る? どういうことだ?」
思い出すのは、邇藝速日命。彼は飛行機の神として飛行機を使役していたが。ならばこの悪魔は戦車の悪魔とでもいうのか。
「戦車とウンコと人間暴走の悪魔ってなんだよぉ……」
戦車を悪魔が操った人間が操縦しているのか、悪魔が遠距離から直接操っているのかでだいぶ戦略の立て方が変わるのだが。無人ならば、こちらも飛行機召喚からの絨毯爆撃で殲滅出来る。
「戦車vs飛行機ってもはや戦争じゃないか……」
と思っていれば、爆音が四方八方から聞こえてくる。
「は?」
慌てて周囲を見渡して、愕然とする。
「なんでもアリだなコイツ……」
空を大量の戦闘機が哨戒し、湖には何故か軍艦が浮かんでいる。絵画の死角になる場所に逃げ込んでいるとはいえ、これでは見つかるのは時間の問題だろう。
「って思ってる傍から!!」
戦艦からの砲撃が、黎斗の隠れていた地点へ飛んでくる。ナイフを投げて迎撃するも、戦闘機が上空から雨霰とミサイルを撃ってきて。時たま降ってくる糞尿爆弾。
「なんで一軍相手にする羽目になるんだよ――――!!」
これでは、悪魔を探しに行けない。というか、この惨状で移動しようもんなら本当に死人が出る。ここが無人エリアだから良いものの、移動する先には間違いなくバトロワしている人間がいる。
「僕らの戦いで被害を出すのは避けたいんだけど、コレだとマジで無理っぽくね……?」
ドニはどこいったドニは、と思った所で名案が閃く。
「僕は僕に――――」
ドニに変化。右手に持つのはテーブルの脚。だが、それで十分だ。神さえ葬る銀の腕は得物の質を選ばない。
「ハァッ!!」
気合い一閃。それだけで大地が割れる。"距離"を切り、斬撃は瞬時に戦車に届く――――!
「おっけー」
笑みを浮かべる黎斗の視線の先には、解体された戦車の勇姿。台座には当然いるべき存在の姿など無く――――
「容赦しなくて良いわけだ。カモン」
刹那、空間が歪んで。
「さて。とりあえず美術館まで戻りますか」
周囲一帯を荒地にして、黎斗は清々しい笑みを浮かべる。黒い煙とともに軍艦が沈み、戦車が崩れ落ち、爆撃機が墜落して轟音が響く中、黎斗は自分の機体に乗る。前方から来る糞尿の一切をガトリングで迎撃し、次々くる戦闘機のミサイルを掻い潜り、こちらのミサイルで始末する。
「これ絶対神と神殺しの戦いじゃねーよ」
戦艦や空母級になると、流石に一撃では破壊できない。ミサイ
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