終幕
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が乗り込むと後々大変なことになってしまうため、気掛かりではあったが、一先ず応援してくれた仲間たちの待つドムス・フラウへと戻ることにした。
俺たちがドムス・フラウにたどり着くと、そこでは王国軍の兵隊さんたちが待ち構えていた。
「優勝、おめでとうございます!!」
「「「「「おめでとうございます!!」」」」」
「あ・・・あぁ・・・」
あまりの声にちょっと押されてしまった様子のエルザさん。ちなみに俺もそんな感じになっている。
「まもなく表彰式が行われますので、闘技場の方へ向かってください」
表彰式?そういえばこれって大会だったんだもんな。入場もしたし、閉会式もあるのが普通なのか。
「んなことより、とっとと治療させてくれねぇかな・・・」
「ですよね・・・」
身体中傷だらけのグレイさんがそう言い、俺も同意する。しかし、そんなことなど聞き入れてもらえず、俺たちは戦いを終えたそのままの状態で闘技場へと向かった。
『やって来ました!!最強ギルド妖精の尻尾!!皆さん!!拍手でお出迎えください!!』
俺たちが闘技場に入るやすぐさま大歓声と共に大勢の人々の拍手が鳴り響く。1日目の入場の時は、ブーイングだったはずなのに、今ではそんなことなど全く思い出すことができないくらいの大声援だ。
「よくやったぞ!!ガキども!!」
「シリルお姉ちゃん!!」
応援席からマスターと、彼に肩車されたアスカちゃんの声が聞こえる。だけど、なんで俺のことをお姉ちゃんって呼ぶんだ・・・ほら、グレイさんとかエルザさんとか失笑してるよ。
『では、大魔闘演武優勝の証としまして、『国王杯』を解説者のヤジマさんからお渡ししようと思います!!代表者は1名、前へ』
実況席の真下の方向に置いてある表彰台。そこではハッピーやセシリーよりも明らかに大きな優勝カップを抱えた、ヤジマさんがこちらに視線を向けていた。
俺たちはそれをもらいにいく代表となるべく人物へと視線を向ける。皆さん考えることは同じだったようで、向けられたその人を除いた全員が、彼女の方を向いていた。
「わ・・・私か!?」
もらいにいくのはこの人、エルザさんしかいないだろう。なんたってこの纏まりが持てるのかわからないチームの中心にいたのだから。
まさか自分が選ばれるとは思ってなかった彼女は、顔を赤らめながらヤジマさんの元へと向かう。そして、彼女の手に国王杯が渡されると、盛大な拍手が巻き起こった。
「こうしてると、本当に優勝したって気になってくるな」
「そうですね。なんか、本当にやったんだって気がしてきます」
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