終幕
[2/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ー!!ああっ!!」
2人とももう会えないかもしれないと思っていた大切な人に出会え、目から溢れ出るものを拭うことすら忘れ、早く・・・少しでも早く友の元へ行こうと駆けていく。
それを見ていたシリルたちは、彼がなぜレクターの名前を挙げていたのかを理解し、2人の再会に思わず嬉しそうな顔をしていた。
スティングの胸にダイブするレクター。それを彼は受け止め、愛おしそうに抱き締める。
その映像を見ていた全ての人たちが、感動的な2人の再会に胸を熱くしていた。中でも三大竜のローグとグラシアン。彼らはただ静かに魔水晶ビジョンに映し出されている仲間たちを、口元を緩めて見つめているのだった。
そんな2人の感動の再会も束の間、観客たちのボルテージが高まっていく。
「にしてもすげぇな。ここまで聞こえるぞ」
「まるでクロッカス全体が、妖精の尻尾コールで揺れてるみたいですね」
遠く離れているはずなのに、はっきりと聞こえてくるドムス・フラウの観客たちの大歓声。それを耳にしたグレイとジュビアは笑みを浮かべながらそう言う。
「ったく。うるせぇんだよ。傷に響くだろうが」
「そんなこと言わないでくださいよ。最高の舞台なんですから」
傷だらけのガジルはいつも通りのキャラで、沸き上がる観客たちの声にそんなことを言っており、その隣にいたシリルはフラフラの自分がなんとか立っていられるよう、ラクサスにしがみつきながらそう言う。
「全くだな。これでマスターにいい報告ができるな」
「ま、じじぃはともかく、7年の苦境に耐えた仲間たちのためにはなったな」
エルザとラクサスがそう言う。ラクサスにしがみついているシリルは、普段笑顔なんかなかなか見せないラクサスが笑っていたことに、内心驚いたような顔をしていた。
「グレイ様!!優勝記念デートに行きましょう!!今から!!」
「今からって!?」
傷だらけのはずなのに、グレイの腕にしがみついてラブラブ感を醸し出しているジュビア。彼女のまさかの提案にグレイは思わず驚愕の表情へと変化してしまう。
「「ん?」」
そんな2人であったが、スティングがレクターとの再会にいまだに嬉しそうに涙している姿を見て、意志がシンクロしたかのように微笑んでいた。
その頃大魔闘演舞のメイン会場となっていたドムス・フラウでは、最後の優勝を決めた瞬間の、妖精の尻尾のメンバーたちの真剣な表情が大きく映し出されていた。
『お聞きください!!この大歓声!!最強ギルド妖精の尻尾!!完全復活!!』
『よかったな、マー坊』
いつまでもやむことのない|妖精の尻尾《フェアリーテイル
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ