第14話「ようこそ」
[8/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ま死ぬかもしれん。」
「っ....。」
「だけど、元々知り合いである奴らを俺は既に何人も殺している。...ショックを受けても、殺しにかかると思うな。」
ゾンビと化した事で随分と醜くなったが、それでも知り合いや友人はいた。
知り合いだと分かった時はショックを受けたが、それでも俺は殺した。
今ではもう、あまり動揺する事さえ、なくなってしまったがな..。
「直接知り合いと出会った時は、確かに動揺するだろう。ましてや、奴らになっていたらなおさらだ。...だけど、だからこそ殺してしまう方が、どちらにとってもいいと俺は思う。」
「.....そう、ですね...。」
こんな状況になってしまっては、一度は乗り越えるべき事だからな。
「...まぁ、俺は両親共に....特に親父が死ぬとか思い浮かばないから心配はしてないがな。」
「そ、そうなんですか...。」
むしろ不用意に心配してたら“そんな事より自分の心配をしろ”とか一喝されそうだ。
「....美紀はやっぱり心配か?」
「...はい。生きていれば心配ですし、死んでいれば、辛いです...。」
「普通はそうだよなぁ...。」
むしろ俺の家族が心配いらなさすぎるだけなんだよな...。
「....悠里先輩はどうなんですか?」
「えっ、わ、私....?」
「...?悠里、どうかしたか?」
俺たちの話を聞いていた悠里に、美紀が話を振るが、少し悠里の様子がおかしい。
「な、なんでもないわ....ええ、なんでも...。」
「.......。」
俺たちの話を聞いてからだよな?この動揺っぷりは...。
「...悪い、美紀。先に部室にでも戻っててくれ。」
「え?...はい、わかりました。」
先に美紀を帰らせる。
悠里のこの様子は前にも見た。....そう、確か...。
「...家族が、心配なんだな?」
「っ....。」
「それも、おそらく妹が。」
「どう、して.....?」
なぜ、分かったのか聞いてくる悠里。
「以前、俺が由紀を妹みたいと言った時も動揺してただろ?...で、今も家族について話してて、動揺した。...そこから予想しただけさ。その様子だと、その通りみたいだがな。」
「....ええ。その通りよ...。」
いつもと違う、暗い表情をしながらそう言う悠里。
「あの子がどうなってるか、心配で心配で....。」
「...残酷な事を言うけど、生き残ってる可能性は...。」
「分かってるわよ!まだ小学生のあの子が無事で済む可能性が少ないくらい!」
悠里も分かってはいるが、納得できないのか大声
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ