第14話「ようこそ」
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とあまり当てれないが。
「後は、俺自身が囮になったりするためだ。普段はサプレッサーで音を抑えているが、それがなければ大きい音だ。それだけで奴らを引き寄せられる。」
「....!それは危険じゃぁ...!」
「まぁな。だが、そんな状況になれば、誰かが犠牲にならない限り、全滅するだけだ。」
「........。」
“犠牲なくして生きられない”...言外にそう言った俺の言葉に、直樹は沈黙する。
「ま、俺は死ぬつもりなんてないがな。」
「よく言うぜ。勝手に奴らを殲滅しに行ってるんだから。置いてけぼりにされて心配している私達の身にもなれっての。」
「はは、悪い悪い。」
胡桃にそう言われ、軽く謝る。
「こいつ、銃をいくつか持って外に群がってた50以上の奴らの大群に一人で殲滅しに向かったんだぜ?しかも、雨が降ってるうえに、まだ暗い時間帯でさ。」
「ひ、一人でですか!?」
「ったく、私はその時5体程に囲まれて命の危険をひしひしと感じてたのに、こいつは50体以上とかを相手に無双してたからな。その時は奴らが多すぎる程度にしか考えてなかったけど、後から考えりゃ、無茶しすぎなんだよ遼は。」
簡潔にあの時の事を話す胡桃。...いや、ああしておかないと群れが校内に入りそうだったし仕方ないだろ...。
「....とまぁ、俺だけが武装している理由はこんな感じだ。...もっと武器が手に入ればいいんだが、悠里や先生が扱いやすい武器となると見つからなくてな...。」
「なるほど...。...あ、もう聞きたい事はないです。」
お?もういいのか?...まぁ、後から気づいた事とかで聞いてくるだろ。
―――タタタタ...!
「...さて、由紀と先生も戻って来たし、ここいらでお開きとするか。」
「そうだな。」
由紀が走ってくる足音を聞き、俺はそう言った。
「学園生活部へ、」
「「「「ようこそ!!」」」」
「は、はぁ....。」
「...どうしてこうなった?」
夕方になり、俺たちは生徒会室でささやかな歓迎パーティを開いていた。
あの時戻ってきた由紀がせっかくだからって言って、後は成り行きだったな...。
「.....ま、この時だけでも気楽でいろ。美紀。」
「わ、分かりました...。」
まだ戸惑っている美紀に、俺はそう言う。
ちなみに、いつの間に名前を呼ぶようになったかというと、帰ってきた由紀が早速美紀を“みーくん”という渾名で呼んだ結果、俺も巻き込まれて名前で呼ぶようになったと言う訳だ。
「...しかし、“学園生活部”ですか...。」
「この状況の精
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