マブラヴ
1233話
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不規則な生活をしているといえば技術班だが、あいつらも太っている奴はいない。
食事を殆ど茶々丸に管理されているし、エヴァとの戦闘訓練は実働班程じゃないにしろ、当然の如く技術班にも課せられる。
当然だろう。シャドウミラーは技術特化の組織だ。そんな組織の技術班なのだから、何かトラブルがあった時には最低限自衛は必要だ。
……まぁ、今はその自衛の能力がエキドナからの逃走に使われているんだが。
闘争に使われていないだけマシか。
「じゃあ、やっぱりその辺の喫茶店にするか? 食い放題のケーキ屋は、キラがフレイから勧められた店らしいんだけどな」
「フレイさんから……ちょ、ちょっと興味あるわね」
「ふふっ、無理しない方がいいんじゃない? 私は別にいいわよ?」
アダムとイヴを堕落させた蛇のような、そんな誘惑の言葉。
だが、マリューは頷き掛けつつも……次の瞬間には急いで首を横に振る。
「駄目、駄目よ。今食べたら絶対に夕食が食べられなくなるもの」
「しょうがないな、マリューがそこまで言うのならやっぱり喫茶店にするか」
「……何で私が悪い事になってるのかしら」
後部座席で不満そうに呟くマリューをそのままに、街角にある駐車場へと車を止める。
「随分あっさりとお店を見つけたみたいだけど、知ってるお店?」
助手席のレモンが問い掛けてきた言葉に、頷きを返す。
「ああ、エヴァから聞いた店だ。軽食が美味いらしい。特にBLTサンドは是非一度食べてみた方がいいとか何とか」
エヴァ、何気にオーブには結構足を運んでいるからな。
最近でこそ、マブラヴ世界に足を運ぶ事が多くなったが、それまではオーブが断トツで1位だった。
まぁ、マブラヴ世界に行っても出るのはオーストラリアで、そこから日本までは影のゲートを使って移動してるんだが。
あの距離を移動出来るのは、エヴァだからこそだよな。
「BLTサンド、ね。まぁ、そのくらいなら許してあげるわ」
「いや、食うのは俺なんだし、別にマリューに許されなくてもだな」
車から降りながらマリューに言葉を返すと、戻ってきたのはニッコリとした笑みを浮かべたマリュー。
「あら? じゃあ千鶴に言ってもいいのかしら? アクセルが夕食前にBLTサンドを食べたって」
「……それは……困るな、うん」
別にそんな事を聞いても千鶴は怒らない。怒らないと思うんだが……代わりに少し残念そうな顔をするんだよな。
恋人に対してそんな表情をさせるのは、俺としてもあまり嬉しくない出来事だ。
「ふふっ、マリューもアクセルの扱いが分かってきたみたいね」
笑みを含めたレモンの言葉を聞きながら、俺達は喫茶店の中に入る。
瞬間、喫茶店の中にいた客の視線が一斉にこっちへと
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