ターン41 鉄砲水と流離の浮雲
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なければ相手の除去より速く攻撃力の低い雲魔物をサンドバッグにできるし、あるいは効果発動のためのフォッグカウンターを乗せられなくすることができる。
「そのためには、お前の力を借りるしかないね!ハンマー・シャークをリリースして、氷帝メビウスをアドバンス召喚!メビウスはアドバンス召喚された時に、魔法・罠カードを2枚まで破壊できる!スコールとスピリットバリアの両方を凍らせて壊しちゃえ、フリーズ・バースト!」
「くっ……!」
終始ペースを握られっぱなしだったこのデュエルにおいて、今のメビウス召喚が反撃の狼煙となったと言っても言い過ぎではないだろう。戦術の要と防御の要をいっぺんに潰されたのはさすがに痛手だったらしく、今日見る限り初めてアモンの表情が歪む。
「反撃開始、ってね。戦闘破壊はできなくても、この冷たさは受けてもらう!アシッド・クラウドを貫け、アイス・ランス!」
横に伸ばしたメビウスの右腕が、肘のあたりから凍り付いていく。やがて肘から先が完全に氷に覆われ、その先端は鋭くとがりまさに腕そのものが巨大な氷の槍のようになる。青いマントをなびかせてメビウスが走り、その右腕で緑色の雲を突き刺しにいった。だがその寸前アシッド・クラウドの姿がいきなり霧散し、その全てがキロスタスの体に吸い込まれていく。
「攻撃前に消えた?」
「その通り。速攻魔法、フォッグ・コントロールを発動したのさ。このカードは自分フィールドの雲魔物1体をリリースすることで、モンスター1体にフォッグカウンターを3つ乗せる。アシッド・クラウドは今、キロスタスの1部となった」
雲魔物−キロスタス (0)→(3)
前言撤回。まさか除去を喰らっても最低限の立て直しができるような準備ができていたなんて、オブライエンといいヨハンといい、なんでこんなにデュエリストレベル高いのさ。どうも3年になってから、常に対戦相手に一歩先を行かれてばかりな気がする。
いや、ここで弱気になってたら勝てる勝負も勝てなくなる!
「次のターンの破壊効果は止められない……だったらせめて、一撃だけでも!改めてキロスタスに攻撃、アイス・ランス!」
氷帝メビウス 攻2400→雲魔物−キロスタス 攻900
アモン LP4000→2500
「僕の手にトラップカードはない……ごめんメビウス、これでターンエンド」
「ふむ。多少驚いたことは認めるが、この程度は誤差の範囲内だ。ドロー、キロスタスの効果を発動。氷帝メビウスを破壊する」
雲魔物−キロスタス(3)→(1)
またもやミニサイズのキロスタス2体がメビウスに特攻を仕掛け、氷を操る帝と言えどもなすすべなく破壊されてしまう。
「そして雲魔物−タービュランスを召喚する。このカードもまた、召喚時に自身にフォッグカウン
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