暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ターン41 鉄砲水と流離の浮雲
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通用するとは思えないし、ここはひとつさりげない会話から情報を拾えるかどうかやってみよう。

「今日はいい天気だね」

 外した、アモンったらくすりともしてくれないんだもん。大体いい天気ってなんなのさ今日はがっつり曇り空だよコンチクショウ。そういやその昔小学生のころ理科の授業で晴れと曇りの違いは空を見上げて見える範囲の6割だったか7割だったかが雲に覆われているかどうかって習ったけどさ、たまたま僕の年のその授業の日はなんか6割5分ぐらいが雲に覆われたものすっごい微妙な日だったのね。それで教室内でこれは晴れなんじゃないか派と曇りの日扱いでいいだろう派が長々と争いをしてたんだけどさ、普通先生ってそこは中立で貫いてくれるんじゃないのかな?僕らのその時の先生は気が利かなかったのかなんなのか、空見て一言『今日は晴れですね』ときたもんだ。そのせいでもう大変だった、僕をはじめとした曇りの日派はその日1日中晴れ派から激しい弾圧を受けて人間扱いすらされなかったわ給食のカレーもなんか少なめに盛られるわ散々だったよ。そういうところあるからあの先生もう30代も後半だってのにいまだに独身だったんだね、間違いないざまーみろ。
 っと、なんだか話がずれにずれまくった。アモンの目はますます鋭く冷たくなり、これもう僕無事で帰れるのかなとかそういうレベルにまで周りの空気はなっている。

「それで?」
「はい、白状します……」

 結局、諦めて正直に喋ることにした。昨日経験したオブライエンと十代の、そしてヨハンと僕のデュエルのこと。たった今ジムを中心に十代たちが怪電波を探して森の中をうろつきまくっていること。あとは特にないや。
 話をじっと聞いた後、しばらく何か考え込むアモン。このまま逃げ切れないかとも一瞬思ったけれど、そんなことしたら余計ややこしくなりそうだったので即やめた。

「ふーん……これは案外、利用できるかもな」
「え?」
「とりあえず僕とデュエルを行おう」
「は、え!?ちょ、話ちゃんと聞いてた!?吸われちゃうよ、下手するとその場で気絶するよ!?」
「これでも鍛えてあるんでね。それにこのデスベルトの、そしてデスデュエルの仕組みを理解するにはとにかく自分で体験してみるのが一番良さそうだ」

 いきなりわけのわからないことを真顔で言い出すアモン。慌てて止めようとするも、軽く流されてしまった。それでもさらに粘ろうとするが、ちょっと悪そうな笑顔を浮かべてさらに先手を打ってきやがった。

「おや、デュエルアカデミア本校の生徒は売られたデュエルもまともに買わないのかい?」
「ぐ。……わーったよ、やればいいんでしょうやれば」

 安い挑発なのはわかってるけど、僕だけでなくこのアカデミア全体を馬鹿にされたとあっちゃあやっぱり黙ってられない。わかりやすいなあ、
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