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遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ターン41 鉄砲水と流離の浮雲
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違和感が生まれるより先に噛みついていたワニ……この学校にワニなんて1匹しかいない、ジム・クロコダイル・クックのワニだ。

「ソーリー、ソーリー!やめるんだ、カレン!」
「痛いドン!放すザウルス!」

 わーわーと騒ぐ剣山からなかなか放れようとしないカレンをどうにか引き離し、ジムが定位置らしい自分の背中に括り付ける。

「うう……自分のワニなんだから、ちゃんと自分で管理するザウルス!」
「ソーリー、実はイエスタデイから彼女の落ち着きがなくってね。だが、その理由はもうわかってる」
「ま、まさか昨日あげたマドレーヌ……」
「ああ、君が遊野清明か。センキューベリーマッチ、あれはとてもグッドテイストだったよ。カレンも喜んでいたし、今度買いに行かせてもらう。だが、それは原因じゃないんだ。これを見てくれ」

 そう言ってジムが取り出したのは、何やら四角い機械。その何かを計測するらしいメーターの針はレッドゾーン、限界ぎりぎりまで触れていた。

「これは、電波を察知することができる機械なんだ。それがこんなに反応しているということは、つまり今この学園のどこかで強い電波が発生している。カレンのような爬虫類は、電波の影響を受けると狂暴性が増すからまさかとは思ったんだが、現にこの装置が反応しているということはそうなんだろう」
「へー……それって、最近になってからなのかね。それとも、実はこの島はずっと電波を出してる島だとか?」
「いや、それはないな。俺たちがこのアカデミアに来たときはまだ、カレンも落ち着いていた。つまり、イエスタデイの夜から急にこの電波がどこかから発生しているんだ」
「な、なるほど……?」

 あ、これ十代何言われてるのか半分以上わかってないな。

「だから、今からこの電波の発生源を特定しに行こうと思っているんだが、一緒に来るかい?」
「俺は行くぜ、面白そうだしな。ヨハンも来るよな?」
「ああ、もちろん」
「じゃあ僕たちも……」
「出発ザウルス!」
「んー、じゃあ気を付けてねー」

 手を振って見送ろうとすると、なぜかジムとヨハン以外の全員の顔が固まった。

「あ、あれ?どったの皆」
「いやいや清明、お前も一緒に行こうぜ?」
「清明先輩なら絶対我先に駈け出すと思ったドン」
「どんなイメージなの……まあ行きたいのはやまやまだけど、僕店番してなきゃだし」
「えー、いいじゃんかよ。お前も気になるだろ?デスデュエルの被害者なんだから」
「だから、さ」

 ヨハンの言葉に、ついぼそっと呟く。小さな声のつもりだったが、ジムにはどうやら聞こえてしまったらしい。

「え?なるほど、じゃあ俺たちでこの電波の謎を突き止めにゴーだ」
「行ってらっしゃい、土産話は楽しみにしてるよ」

 適当に誤魔化して、皆に背
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