暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
第2章:異分子の排除
第16話「桜の実力」
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いい奴ばかりだと思うな。」

「そうなんですか。」

  ユーリちゃんはそれで納得したのか、引き下がる。

「さて、少し時間を取ったら次は秋十君だ。頑張れよ?」

「はい!」

  おお、元気のいい返事だ。余程織斑と戦えるのが嬉しいのか?

「そして勝った者同士がさらにその後で戦う。...待ってるぞ秋十君。」

「はい!」

  ...え?織斑が勝つ確率?ゼロではないけど....まぁ、秋十君が余程油断しない限り、勝つ事は無理だろう。





       =out side=



「こうも代表候補生をあっさり倒すなんて....。」

  管制室で山田先生が驚いている。先程の試合で、ある程度の桜の凄さが分かったのだろう。

「....ふ、さすが。と言うべきか...。」

「織斑先生はこの結果が分かってたのですか?」

  さも当然かのように結果を見て呟いた千冬に、山田先生は質問する。

「ああ。言っただろう?訓練機とはいえ、最初から本気で戦った私が引き分けたと。」

「それ以外にも理由はありそうですけど....。」

  山田先生はそこまでで言うのを止めた。どうせ答えてくれそうにもないからだ。

「他の理由か....そうだな。強いて言うなら、幼馴染だからか?」

「えっ!?お、幼馴染ですか!?」

  まさか答えてくれるとは思わなかったのと、幼馴染という事実に驚く山田先生。

「ああ。世間では死んだ事にされているがな。...他言無用だぞ。」

「分かりましたけど...一応、理由を聞いていいですか?」

  山田先生の質問に、千冬は少し顔を顰める。

「あ、えと、言えないのならいいです...。」

「いや....理由の中に(アイツ)の存在があるからな...。それが嫌なだけだ。」

「は、はぁ....?」

「他言無用の理由か....。無闇にばらすと、アイツが全ISを停止だのさせて世界を混乱に陥れかねん。そう言う事だ。」

「て、停止って....!?」

  山田先生は千冬が束と幼馴染なのを知っている。...というか、世界中の大半が知っている。そのため、桜一人の事をばらすだけでそこまでする事に驚いたのだ。

「私と幼馴染であれば、アイツと幼馴染なのは必然だろう?」

「そ、そうですけど....。」

  束は基本的に他人に無関心。...そう世間一般では知られている。
  故にそこまでするのが理解できなかった。

「...なに、それだけアイツが篠咲兄...桜の事を好いているという事だ。」

「す...!?えっ....!?」

  衝撃の事実に言葉に詰まる山田先生。

「も、もしかして....織斑先生も.
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