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ガンダムビルドファイターズトライ 〜高みを目指す流星群〜
02 「プラモデル部の勧誘」
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「いえ別に……ただそちらの部に入ったところで俺には何の意味もなさないと思っただけです」

 俺の言葉にミズシマ先輩の視線が鋭いものに変わる。大抵の1年生は上級生から睨まれれば臆してしまうだろうが、俺には恐怖といった感情は芽生えていない。さすがに先輩も教師が近くにいる状態で暴力行為までは行わないだろうし、何より俺は聞かれたから素直に答えただけだ。

「なかなか生意気な発言をするね。年上には敬意を持って接するべきだと習わなかったのかい」
「習いはしましたけど、あいにく先輩に尊敬できる部分を感じませんので」

 こちらの物言いに先輩の顔はより険しいものへと変わる。
 近くに居るコウガミやヒョウドウがそれくらいにしておけと言いたげな視線を送ってきているが、別に俺はこの先輩に好かれたいとも思っていない。はっきり言っておいた方が後悔しないだろう。

「貴様、頭に乗るなよ。僕は小さい頃から色んな大会で結果を残しているんだ。君は残しているのか? いないだろう。大したガンプラも作れないくせに生意気な発言するな!」

 確かに俺は日本の大会で結果を残してはいない。今のように言われても仕方がない部分はある。しかし、これ以上こいつへの気持ちを言葉にしないのは体に悪そうだ。

「……小さいな」
「何?」
「小さいって言ったんだよ。この程度のことも許容できないあんたの心の広さも、地区大会レベルの優勝すればいいみたいにも取れる目標もな」

 趣味でならばまだしも、部活動は今後の学校生活に大きく影響するものだ。
 故に人を誘うのならば自分が本気で物事に取り組んでなければ筋が通らないはず。また本気で取り組んでいるならば必然的に高みを目指すだろう。
 地区大会レベルで満足するような人間が偉そうにしても何の畏怖も抱きはしない。むしろ軽蔑といった感情の方が芽生えてくる。

「それにコウガミ達は、はっきりとそちらに入部はしないという意思を示している。そう何度も食い下がられると迷惑だと思うんだがな。男は潔く諦めたらどうなんだ?」
「貴様……それだけのことを言葉にするということは相応の覚悟があってのことなんだろうな?」
「もちろんだ」
「なら僕と勝負しろ!」

 普通に考えればここで勝負を受ける理由はない。こちらは別に勧誘を断っただけであり、俺は自分が間違ったことを言ったつもりもないのだから。
 だが考え方を変えればある意味チャンスでもある。
 下手に誘いをかわしてしまうと今後も何かしらちょっかいを掛けられる可能性がある。ここで勝負を受けて勝利を収めることが出来れば、その可能性は低くなるだろう。性格が悪いと逆恨みされそうでもあるが……まあこういうことはヨーロッパに行ったばかりの頃に経験している。そ
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