暁 〜小説投稿サイト〜
ガンダムビルドファイターズトライ 〜高みを目指す流星群〜
01 「ガンプラが繋ぐ出会い」
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はあるが、初日からそれぞれ部活動に必要なものを持ってくる人間は居るだろう。持ってくる方法としてはバッグやケースと多種に渡るだろうが。
にも関わらず、コウガミは俺のケースをガンプラ専用だと断言した。このように言えるのは、十中八九ガンプラに関わっている人間だけだろう。故に彼女は俺と同じガンプラバトルを行う人間ということだ。
「俺に話しかけてきた理由は分かった。……が、別にここでこんな真似をしなくても後で顔を合わせることになったと思うんだが?」
「それはそうだけど、ひとりとか女の子だけで居ると男子に絡まれそうじゃない」
「だから俺を盾にするってか?」
「そういうこと」
笑みを浮かべながらウインクはあざとくもあるが、可愛いとも思えてしまうから性質が悪い。
本音を言えば、解放してもらいたいところではあるが……腕を組まれた時点でもう遅いとも言える。人生において諦めも肝心だと聞くし、下手に拒絶すれば余計に面倒なことになるかもしれない。ここは大人しくしておこう。
「はぁ……分かった、そっちの言うことに従おう。ただし、腕を組むのはやめてくれ」
「恋人繋ぎの方が良かった?」
「そういう意味で言ってるんじゃない。分かってるのにふざけるのはやめろ」
少し強めに言うと、さすがに引き際は弁えているのかコウガミはあっさりと離れた。先ほどまで感じていた感触が消えて残念……と正直に言えば心の隅で思ったものの、自分から距離を取れと言ったのだから表に出すわけにはいかない。
荷物を持った俺はコウガミと一緒に教室を出る。嫉妬めいた視線を向けていた者や恋愛に興味津々な表情をしていたクラスメイトが居たことを考えると、ひとりになると質問攻めに遭うかもしれない。考え方によってはコウガミと行動を共にしている方が安全になりそうだ。
「コウガミさんも自分のガンプラ持ってきてるんだな」
「そりゃあね、やるなら自分の愛機でやるのが1番だし」
「愛機?」
「何よその反応は。もしかして、そのへんの男に作らせてるとか思ったんじゃないでしょうね?」
思っていないといえば嘘になるが、単純にどのような機体を使うのだろうという興味もあるのだが。
「言っとくけど、ガンプラを他人に作らせたこととかないから」
「はいはい」
「ちょっと、本当に分かってる?」
今日会ったばかりの相手のことなんか名前くらいしか分かっていない。過去を知らないのだから本当に分かることなど不可能だ。まあこのような発言をすると相手の機嫌が悪くなるのは目に見えているので口にはしない。
適当にコウガミの相手をして歩いている内に視界に映る生徒の数は目に見えて減っていく。
いくら世間的に認知されているとはいえ、この学校はガンプラバトル
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