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ガンダムビルドファイターズトライ 〜高みを目指す流星群〜
プロローグ
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まうのは、ガンプラ好きの性というものだろう。さすがに衝動買いをしてしまったりはしないが。

「何かしら買ってガンプラバトルを……と思って来たものの、見ているだけで満足してきたな」

 最も愛着のあるガンプラが家にあるだけにそれ以外に手を出すのを躊躇っていたり、単純に精神的に大人になっただけかもしれない。
 まあ何にせよ、今の気持ちのまま何かを買っても後悔のような気持ちを抱く可能性が高い。ガンプラを見ている内に結構時間も経ったみたいだし、製作所やガンプラバトルを覗いて今日は帰るか。
 先に製作所へ足を運び邪魔ならない程度に観察していく。
 とはいえ、ある程度の力量を持つファイターやビルダーは人前で作ろうとはしない。製作所に居るのはガンプラ製作の初心者か指導役くらいのものだ。ガンプラに触れ始めた頃の記憶が刺激されるので初心を思い出せるし、楽しそうな表情を見れるので決して損はない。

「ねぇお兄ちゃん、ここはどうすればいいの?」
「あぁそこはね……」

 俺の目は製作所のとある一画で小学生の手伝いをしている少年に留まった。短めの黒髪に琥珀色の瞳、身長は俺よりも少し低めなので170前半といったところか。
 少年と小学生の顔は似ていないので兄妹ではない。それに彼は服装からしてここのスタッフでもないはずだ。
 まあご近所さんだとか、少年が困っていた小学生を助けようとして声を掛けた……など関係性はいくらでも考えられる。ただ教え方からしてそれなりに力量のあるファイターだろうな。このへんは直感による判断だから間違っている可能性もありはするが。

「……ん?」

 こちらの視線に気が付いたのか少年と目が合ってしまった。特別関わる理由がないし、下手に会話すると小学生に悪い。そう思った俺は軽く頭を下げるとガンプラバトルの方へ足を向けた。
 細かい作業をしているをしている製作所とは違い、ガンプラバトルを行っている一画は騒々しい雰囲気だ。いや歓声が上がって盛り上がっているだけなので活気があると言うべきか。
 今対戦しているカードは……片方はリック・ディアスをベースにした機体か。脚部やブースターを見る限り、機動性の強化はされているだろう。武装は見た限りバズーカやミサイルといった実弾系メイン……。

「実弾系は誘導性とかを持たせやすいが……今回の相手には分が悪そうだな」

 リック・ディアスの相手はセラヴィーガンダムをベースに改良を施された機体だ。全体的なカラーリングは水色と薄い紫。そのためかどことなく冷たさを感じる。
 実際にあのセラヴィーと対戦しているわけでも間近で見ているわけではないので正確性には欠けるだろうが、両手に持っているGNバズーカUは威力よりも連射性を高めているように思える。GNキャノンも存
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