第九幕その六
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「これでいいよ」
「準備万端ですね」
「うん、僕は充分だよ」
「木樵さんのお身体が奇麗になりましたね」
「充分に動く準備も出来たからね」
だからというのです。
「これでいいよ」
「木樵さんにとって油を塗ることがお洒落で」
「関節に油を挿すことが食事だよ」
「そうなりますね」
「うん、だからもうこれでね」
「今日も元気にいけますね」
「そうだよ、じゃあ行こう」
「何か木樵さんがいますと」
ナターシャは今も微笑んで言いました。
「凄く頼りになりますね
「そう言ってくれるんだね」
「実際に木樵さんがいてくれるとね」
ハンクも言います、朝御飯の草をたっぷりと食べた後で。
「百人力だよ」
「ええ、私も頼りにしているわ」
オズマも笑顔で言います。
「オズの国で最も優しい勇者だから」
「だといいけれどね」
「その貴方と一緒にね」
「これからだね」
「牧場に行きましょう」
「それじゃあね」
こうお話してでした、皆は牧場に向けて出発しました。そして四人で煉瓦の道から離れたその道を進んでいますと。
ふとです、目の前にです。
一頭の馬がいました、赤くて大きな馬です。
その馬にです、ナターシャは尋ねました。
「貴方はどうしてここにいるの?」
「うん、実は牧場を出てね」
「牧場っていうと」
オズマは牧場と聞いてお馬さんに尋ねました。
「まさかミシェルさんの」
「そうだよ、僕時々牧場を出てね」
そしてというのです。
「こうしてお散歩をしているんだ」
「ミシェルさんが心配しない?」
「事前に何処に行くかは言ってるから」
「問題ないのね」
「うん、今日もちゃんと言って出たから」
「ミシェルさんも心配していないのね」
「そうだよ」
「ミシェルさんっていいますと」
そのお名前を聞いてです、ナターシャは言いました。
「牧場の」
「そう、牧場を家族でやっている人よ」
「そうなのね」
「そう、それでね」
まさにというのです。
「私達が行く牧場はね」
「そのミシェルさんがやっている牧場ですね」
「そうよ」
まさにというのです。
「そこに行くのよ」
「じゃあこのお馬さんについて行くと」
「ええ、それでね」
まさにというのです。
「すぐに行けるわ」
「そうなんですね」
「まあ僕もね」
赤いお馬さんも言います。
「これから牧場に帰るつもりだったから」
「じゃあ君と一緒に牧場に言っていいかな」
木樵がお馬さんに聞きました。
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