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新オズの腹ペコタイガー
第九幕その四

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「そのカレーが一番いいかしらって思って」
「だから牧場に行ってですね」
「そこでお肉を貰いましょう」
 カレー用の牛肉をというのです。
「是非ね、お礼のエメラルドもバスケットボックスも持って来たわ」
「わかりました、ビーフカレーですね」
「そうよ」
「カレーは色々ありますけれど」
 ナターシャは腕を組んで考えるお顔になって言いました。
「やっぱり一番メジャーなのは」
「ビーフカレーよね」
「そうですね」
「本来カレーには牛肉は入れないけれど」
「はい、インドでは牛肉は殆ど食べないですから」
 カレー発祥のこの国ではです。
「宗教の関係で」
「ヒンズー教だったわね」
「そうです、その宗教の決まりで」
「牛肉を食べないから」
「カレーには本来は牛肉を入れませんね」
「そうなのよね、けれどね」
 オズマはこう言いました。
「インドのカレーではないわ」
「今回作るカレーは」
「だからいいのよ」
「牛肉でもですね」
「では行きましょう」
 笑顔で言うオズマでした。
「その牧場までね」
「牧場は何処にありますか?」
 ナターシャはその場所のことも尋ねました。
「一体」
「もうすぐ西に曲がってね」
「そこからですか」
「行くの」
「そうですか」
「ええ、とても広い牧場でね」
 オズマはにこにことしてナターシャにお話します。
「紫の草原の中に沢山の生きものがいるの」
「牛さん達だけでなく」
「他の生きものもいるわ」
「鶏や山羊、羊に豚もいるよ」
 木樵もナターシャに言います。
「ただ、馬は最近までいなかったんだ」
「あっ、オズの国に馬は」
「いなかったね」
「木挽きの馬さんだけでしたね」
「長い間そうだったんだ」
「そうでしたね」
「今はいるんだ」
 そのいる理由もです、木樵はナターシャにお話しました。
「オズの国はいい意味でアメリカが反映されるね」
「アメリカにも馬がいるから」
「そう、ドロシーと一緒に来た馬もいたし」
 そして魔法使いさん達と一緒にこの時も大冒険をしました。
「馬もオズの国に入ったんだ」
「それでも今はいるんですね」
「そうなんだ」
「そういえば馬は」
 ナターシャは馬のことから気付いてこのことを言いました。
「日本ではお刺身にします」
「馬刺しだね」
「それで食べています」
「恵梨香がお刺身大好きだね」
「それで馬刺しも食べるんです」
「日本人らしいね」
「最初そのお話にも驚きました」
 馬刺しのお話を聞いてもというのです。
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