GLORIA
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んなことを言う鉄竜と水竜。彼らはそれでも諦めまいと這いつくばるように進んでいくが、当然長い距離が持つわけもなく、すぐに止まってしまう。
「何やってんだ、おめぇら」
「「!!」」
そんな彼らの後ろから現れたのは、妖精の尻尾に所属しているもう1人の竜、ラクサスだった。彼は倒れているガジルとシリルの首元を掴み立たせると、背の高い方には肩を貸し、低い方には腰元に捕まるように指示する。
「ラクサスさん」
「ったく、めんどくせぇ奴らだな」
「うるせぇな。まぁ、感謝はしとくけどな」
雷竜も全身ボロボロではあるが、彼らに比べれば傷も少なく、立って歩くこともなんとかできる。第一から第三までのすべての世代の滅竜魔導士が共に信号弾が上げられたその場所へと向かって歩いていく。
そして、全ての人々が見守る中、満月の光に照らされたスティングの元に、6人の傷だらけとなった妖精たちがやって来る。
「壮観だね。みんな、俺が7年前に憧れた魔導士ばかりだ」
自分の目の前で、彼と対峙するために立っているシリルたちを見てスティングがそう言う。
「御託はいい。これが最後の戦いだ」
「1対1でやってやる。誰がいい?」
「まとめてでいいさ。そのケガで1対1はつまらねぇ」
余裕綽々のスティング。それを聞いたジュビアは肩を貸していたグレイから1歩前へ出て、彼を見据える。
「あまり妖精の尻尾を、ナメないことです」
「とんでもない。あんたらには敬意を払ってるよ。だからこそまとめて潰す!!」
滅竜魔導士特有の八重歯を見せながら不敵な笑みを浮かべつつ言葉を発していくスティング。
「この時を待っていた!!レクターに見せてやるんだ!!俺の強さを!!」
「レクター?」
「そういえば・・・あの子見てないような・・・」
突然名前が挙げられたスティングの相棒。それに対しグレイは訝しげな表情を浮かべ、シリルは入場の時から姿を見ていないそのエクシードに首を傾げていた。
「何のことだか知らねぇが、本気か?」
「本気だ!!俺は強くなった!!レクターを失うことで、新しい強さに覚醒したんだ!!レクターのために!!親友のために!!俺はあんたらに勝つ!!」
声を大にして、自分の決意を言い放つスティング。それをただ黙って聞いていたエルザは、杖がわりにしている木の棒を使って半歩前に出る。
「よかろう。そこまでの覚悟があるのなら・・・相手になるぞ!!スティング!!」
「そうこなくっちゃ」
嬉しいからなのか、嬉々としてそう返すスティング。そんな彼とは対称的に、シリルたちは全員表情を崩すことなく彼を見据えている。
「見せて
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