GLORIA
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尻尾《フェアリーテイル》コールに揺れていた。
そして日が完全に落ち、夜になろうとしていた時、1人の観客があることに気付く。
「ん?」
「どうした?」
「なぁ、あの点差」
1位の妖精の尻尾が72ポイント。対して唯一他のギルドで残っている3位の剣咬の虎は59ポイント。その点差は13ポイントとなっている。
「13点差がどうかしたのか?」
「あのさ・・・仮にスティングが妖精の6人全員を倒したらどうなるんだ?」
今大会最終日の得点はリーダーを倒すと5ポイント。サブリーダーを倒すと3ポイント。そしてノーマルを倒すと1ポイントとなっている。妖精の尻尾の残り人数はリーダーが1人、サブリーダーが2人、そしてノーマルが3人。これらを計算するとスティングが獲得できる最多ポイントは・・・
『14点!?スティングが妖精の尻尾全員を倒せば14点獲得!!剣咬の虎の逆転優勝となります!!』
思いもよらなかった展開。あまりにもこれまでの戦いが激しすぎたために大半の人々は点数なんか気にしていなかった。それが今になって、奇跡の逆転劇の可能性が残されていたことにドムス・フラウ全ての人々が驚愕している。
『まさかとは思いますが・・・』
『妖精の尻尾は全員負傷してるからねぇ』
『全員倒すつもりカボ!?』
にわかに騒がしくなってきた観客席。スティングが姿を現さないことに皆違和感を感じてはいたが、この状況を作り出すために隠れていたのかと考えると騒がしくならない方がおかしいとも言える。
すると、時は来たと言わんばかりにクロッカスに1つの大きな花火が打ち上がる。そこには剣咬の虎のギルドマークが映し出されていた。
「俺はここにいる!!来いよ!!妖精の尻尾!!」
ついに姿を現した白竜。彼の声を魔水晶ビジョンで確認したエルザたち4人、そしてその信号弾を見て事態を把握したシリルとガジルがゆっくりとその方角へと向かって歩き出す。
歩くことすらおぼつかないほどにボロボロの妖精たち。肩を取り合いゆっくりと歩を進めるものたちもいれば、落ちていた木の棒を杖の代わりにして向かうものもいる。
「どはっ!!」
「ぐはっ!!」
中でもこの2人は無茶苦茶だった。他の妖精たちはアザや傷でなんとか済んでいるにも関わらず、2匹の竜は普通なら致命傷でとうに気絶していてもおかしくない状態。それを支えているのは、仲間のために負けられないという強い想いなのかもしれない。
「う・・・動けねぇ・・・」
「水がほしい・・・」
地面に伏しながらそ
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