精霊使いと半妖と存在意義とブレイドダンス
始まりの世界
それはきっと人それぞれのものだから
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れるが本当に私を慕ってくれているのは一握りだ。私は友が欲しいのだ」
黒「・・・」
なんか質問の答えと違う重い言葉が帰ってきた
黒「なら僕を友達にしてくださいエリス」
エリス「いいのか・・・?」
黒「ダメなわけが無いでしょう」
エリス「・・・ありがとう」
黒「それでエリスはあそこで何をしていたんですか?」
エリス「精霊から裏路地でぼや騒ぎがあると聞いてな。行ってみたら黒銀がいたのだ」
黒「黒でいいよ」
少々後ろめたい
エリス「話を逸らすな黒」
見抜かれた
黒「呼び方は変えるのね」
そのあとエリスと他愛もない話をしばらくしながら大通りを歩いていた。どうやらエリスは見回りの途中で精霊から俺の戦いを聞いてやってきたようだ。
エリス「それより黒は何を悩んでいるんだ?」
黒「えっ・・・」
不意にそんなことを聞かれて俺は戸惑う
エリス「そんな難しい顔していたら誰でもわかる。私でよければ話してくれないか?それとも私では力になれないか?」
出会って間もない自分なんかを本気で心配してくれている事が伝わり俺は話すことにした。
黒「・・・ありがとうございます。ではエリス少し僕の話に付き合ってくださいますか?」
エリス「もちろんだ」
黒「実は僕自分自身の存在意義を探してましてね」
エリス「え・・・?」
黒「存在意義です。言いかえれば自分がそこにいる意味です。私は元々住んでいた里の長のような人物に急に言われたのです。僕の力は存在意義もなくただあるだけでは大き過ぎると。それを見つけるためにここに来たのにもう1ヶ月以上過ぎてもそれを見つけられずに足踏みをしている・・・そんな自分に今でも嫌気がさします。それでも嫌気がさすだけで答えは見つからないのです。僕は・・・私は・・・どうすればいいのでしょうか・・・」
エリス「凄いな。おまえは」
黒「私は・・・評価されるほどの人間ではありません・・・自分の存在意義も持たずただただそこにあり続けるだけで進歩がない・・・私はそんなに・・・」
エリス「私はそんなこと考えたことも無かったよ。私と同じ年齢なのにおまえは私よりもずっと大人だ。お前はすごいやつだよ」
黒「エリス・・・」
俺の眼からは一筋の涙が零れてきた
エリス「存在意義なんて今から見つければいいじゃないか。何を始めるにも遅すぎることなんてない。きっと存在意義は人それぞれだ。お前は自分自身の存在意義を見つけるためにここに来たのだろう?」
そんな言葉を聞いた途端俺の眼からは涙が溢れ出ていた。止めようと思ってももう止められなかった。誰にも相談できなかったからか相当心に疲労が溜まっていたようだ。溢れ出た気持ちは今まで誰かに見せ
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