【ソードアート・オンライン】編
124 憂鬱な再会
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から俺がフリーじゃないのを知っていた≠ゥ…)
「……よく、見てるな」
「知ってる? 恋する乙女は好きな人に関する事になら、洞察力が5割増しなんだよ」
稜ちゃんの洞察力には感嘆するばかりで、それについて呟くように褒めてみれば稜ちゃんは顔を破顔させて喜んだ。
「……俺は一身上の──とある理由≠ナ、多数の女の子を侍らすことに忌避感があんまり無いぞ? ……俺に甲斐性なんて無い>氛氓ニかも言わないが、間違いなく稜ちゃんは1位≠ノはなれないぞ?」
「承知だよ。……ゆくゆくは──まだ私の身体が出来て無いから気は早いけど、真人さんの子供だって産む覚悟があるよ。……もちろんその行程を行う覚悟≠焙氛汾^人さんに肢体を許す覚悟だって…っ、だから、そんな目≠ナ私を見ても、私は引かないからっ」
そんな目玉が飛び出そうな事すらを恥ずかしげも無く稜ちゃんは語る。そんな稜ちゃんの本気度を探りたくて──稜ちゃんにも判りやすく劣情≠籠めて稜ちゃんの肢体を舐めまわす様に見やるが、稜ちゃんは身体を軽く竦めるだけで大した反応は見せなかった。
「……俺の他にも良い男がいるだろうに…」
「確かに居るかもしれない。……でも私は、そんな人が現れても真人さんを選ぶと思う。……だって今の私はアリジゴクに捕らわれてしまった蟻の様なものだから、真人さん以外と一緒になる≠ニ云う選択肢は思い付きもしないと思うよ」
じっ、とそんな事を宣う稜ちゃんの目を見てみるが、稜ちゃんは俺から目を逸らさず──否、逆に不退転≠フ強い意思すら俺にぶつけてくる。……その眼≠ヘ昔、学校で俺に──こう云ってはアレだが、浮わついた気持ちで告白してきた女子とは明らかに違っていた。
「……はぁ〜っ、師匠に思いっきり殴られる覚悟をしようか」
「真人さん!」
(痛そうだなぁ…)
俺の言外の承諾に、「それなら一番の女性≠ノも会わないと」──なんてボヤきながらもハイテンションで抱き付いてくる稜ちゃんを宥めながら、在りし日に振るった事や振るわれた事のある──父の拳の重さ≠想像しながら、今からだが歯を食いしばった。
……そしてその日の帰りは、もちろん──若しくはやはりと云うべきなのかは判らないが、頬を痛めながら帰った場景なんかを詳らかに語るまでもないだろう。
SIDE END
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