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転生とらぶる
マブラヴ
1232話
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くる。

「いや、そうじゃない。温泉は確かにいらないと思う」

 そう告げると、キラが落ち込んだ表情を見せる。
 ……実は温泉ってキラのアイディアだったんじゃないのか?
 まぁ、それはともかくとしてだ。

「温泉はいらないけど、温泉の代わりに自然公園……ってのはちょっと言い過ぎだろうけど、木とかを植えた庭のようなものは出来ないか? アークエンジェル級に乗るのがエルフである以上、どうしてもそういう自然ってのは大事だと思うんだが」
「……なるほど。確かに温泉よりは緑があった方がエルフ達も喜ぶでしょうね」
「ちょっと待って頂戴、2人共。確かに自然があればエルフは喜ぶだろうけど、艦の中よ? それこそ、自然がどうこうというのは難しいんじゃない? ……どうなの、キラ君?」

 マリューの言葉に、キラは少し難しい表情を浮かべながらも、口を開く。

「試してみないと分かりませんが、可能か不可能かと言われれば、可能だと思います。日光の方もLEDでどうにかなりますし。ただ、当然自然の中じゃなくて艦の中に木を植えるんですから、色々と手を掛ける必要が出て来ますよ?」

 不自然な環境で育てるんだから、確かに普通よりも手を掛ける必要は出てくるだろうな。けど……

「乗るのがエルフである以上、自然に対しての知識は高い。恐らく大丈夫だと思う。……どうだ?」

 レモンとマリューの方に視線を向けて尋ねると、2人は頷く。
 どうやら決まりらしい。

「じゃあ、自然公園……いや、部屋なんだし、自然部屋? は決まりって事で頼む」
「分かりました。ただ、何分初めての試みなので、少し時間が掛かるかもしれませんが……」
「それはしょうがないだろ。寧ろ、これをいい機会としてモルゲンレーテの売りにしてみても面白いかもしれないな」

 半分本気でそう告げるが、そんな俺に対してレモンがどこか呆れたように口を開く。

「あのね、アクセル。私達みたいに特殊な集団ならともかく、普通なら艦の中に自然をどうこうしようなんて思わないわよ? もし自然をどうにかしたいと思っても、鉢植えとかそういうのでしょうね。それか、自然の光景を映像として流すとか」
「そんなものか? ともかく、自然はそれでいいとしてだ。キラ、他に何かあるか?」

 そんな風に、暫くの間はアークエンジェル級についての話を進め、気が付けば夕方近くになっていた。
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