27話 パンドラボックス 2.15
[4/11]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
。君たちにはブレックス大将の護衛を頼みたい」
「護衛ですと?大将直々の指名ですか?」
「そうです。カミーユ君の力も買ってのことでもあります」
「ニュータイプの出番か・・・。して護衛先は?」
「連邦政府首都ダカール」
「なっ!」
シナプスはエゥーゴ代表が連邦首都へと今の時期に向かうという行為が自殺行為に等しいと思った。
理由は聞くまでもなかった。近々連邦臨時議会の招集があると噂されていたからだ。
「今ですか・・・」
「そうです。今なんです。ミリタリーバランスがエゥーゴに傾きつつある状況でのティターンズ側の明らかな嫌がらせです」
ブレックスも連邦政府に議席を置くものとして、出席を拒むことはできなかった。
暗殺からは連邦政府も安全保障の観点より決して起こしてはいけない不始末だが、ティターンズにはそのような破廉恥すらものともしないだろう。彼らは誤射と称してワイアットを消したのだから。
シナプスはため息を付き、もう一つ出席する議員に付いて伺った。
「ガルマ議員は?」
「彼も出席するが、こちらはある護衛を伴ってくるそうだから問題ないと先方から伝達が来ている」
「そうですか・・・」
「我々はニューヤークよりこちらへ来ている。バニング隊を始めとするジェガン部隊がこの先のアジア制圧に乗り出す。将軍達はまずトリントン基地へブレックス大将を迎えに行ってもらいたい」
「了解した。貴官らの健闘を祈る」
「はっ!」
ヘンケンは敬礼をして、通信を切った。
通信の終わりの方でカミーユたちはブリッジへ上がって来ていた。
「艦長。完全にワナですね」
カミーユが当然の事を言ってきた。シナプスはただ頷く。
コウ、キース共にティターンズを罵っていた。
「仕方がない。我々は軍属で、ブレックス大将は政府に席を置いている。昔は軍属が議席など認められなかったが、法改正で軍籍置いたままで席を置ける。議員になれるが、議員である以上市民の視線を気にしなければならなくなったから、大将も出席を拒めない」
出席を断る事、それは軍への叛意であり、連邦との決別、世界を敵に回すことでもあった。
軍籍を置きながらの政界に転ずるハンデ。それが軍人議員の暴走抑制に繋がっている。
「本会議場で事は起こさないだろう。我々がダカールへ無事に護衛すれば良い」
シナプスらラー・アイムは一路オーストラリアのトリントン基地へ向かうことになった。
* サイド3宙域 2.18 未明
ジオンの防衛隊が1機の未確認機に翻弄されていた。
シャリア・ブルもカスタマイズ機のヤクト・ドーガを戦線に投入していたが、捕捉できない。
「なんて機動性能・・・というより、何だあの忌まわしい闘気!」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ