第35話 海竜の王、姿を現す
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原田と不知火、銀時の3人が赤毛の大熊…“赤カブト”と戦う数時間前……日が沈みかけ、夕焼けの光で照らされている海鳴市に到着していた一団がいた。
「んん゛〜〜!ここが海鳴か……悪くないな…こういう場所も」
先頭に立っていたオレンジ色の髪の少年…“堂本海斗”が背伸びをしながら街の景色を眺め、街の感想をこぼしたが、妹の“茜雫”に突っ込まれた
「ちょっとアニキ…気が緩みすぎじゃない?ここはもう敵地も同然の場所なのよ?」
「しょうがねぇだろ?2時間以上も電車に座りっぱなしでケツが痛ぇんだからよ!ったくっ!なんで転送装置が使えなかったんだよ!」
「それこそ しょうがないじゃない!1番隊と2番隊にアニキが残してた仕事を押し付けて来たんだから、これぐらい我慢しなよ?」
「わあってるよ!たくっ!随分と可愛げの無い妹になっちまったな…」
「誰かさんのお蔭でね〜!」
「ぐっ…!」
「あはは……」
堂本兄妹の皮肉の言い合いに補佐兼護衛に同行している“朔夜”も苦笑いしか浮かばなかった。最早じゃれ合いにしか見えない兄妹ゲンカも終わりが見えた所で朔夜が海斗に今後の予定を聞きだした
「それで総大将、私たちはこれからどうするのデスか?」
朔夜に聞かれた海斗は固くなった体を解しながら頭の中で整理していた予定をこう答えた
「とりあえずっ……まずは宿の確保だ。それから数日後には、別行動してる仲間達と別組織の代表や代理たちも到着予定になってるからな。ソイツ等と合流次第、協力体制を敷くための会議をする。だからコレは出来るだけ早く進めなきゃならねぇ……嫌な予感がしてならないんだ…」
「嫌な予感って……確かに今この海鳴に“闇の書”が発見され、管理局が駐留しているとの情報がありますから、事件が起こる可能性があるとは思います…デスが総大将が懸念する事なんて……」
「朔夜…“闇の書”ってのは存在してるだけで害悪って言われてるほどの代物だ。だから最も警戒するべきなのは闇の書を後先考えずに狙う組織の方だ。そういった連中はいくらでも出てくる。」
「た、確かに……」
「それに、“奴等”は何らかの形で確実にそれを狙って利用してくるはずだ。それが敵対組織だろうが何も知らない一般人だろうがな……」
「総大将……」
「だから朔夜…今の段階じゃ、“奴等”がどんな手を使ってくるかまだ分らない。だからこそ、コッチも持てる限りの戦力を集めなきゃいけないんだ……」
海斗の強い決意を感じた朔夜は改めて誓いを立てる
「…………わかりました。この平賀朔夜、持てる限りの全てを尽くします。どんな使命も必ず遂行して見せます!」
そう張り切る朔夜だったが、次の海
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