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とある科学の傀儡師(エクスマキナ)
第5話 遭遇
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ら意味があるのよ……傀儡なんてしょせんは道具でしかないわ。別に貴方を否定するわけじゃないけどね」
術は自分で使うことに意味がある。
オレの芸術(傀儡)をただの道具と言い放ったのは、アイツが初めてだ。
あの時から大蛇丸との溝が深くなり、いつしか奴は組織を出て行った。
オレの芸術を否定した奴への恨みは次第に濃くなり、次に会う時は殺したいと思ったほどとなる。
もしかしたら、ここは大蛇丸の隠された実験場でオレはその実験体でここにいるのかもしれない。

長居は無用か。
下手に動けば奴に見つかるが、かといっておとなしくしているのも性に合わん。
とりあえず本体は病室から動くのをやめて、チャクラが戻っていないがせめて分身を使って情報収集をしておいた方が良いと考えた。
「まあ、居たら殺るだけだが」
逆に考えよう、これは復讐をする良い機会だ。
散歩がてらにチャクラの定着と地形の把握などやるべきことはたくさんある。
「うまくいけばこの場所を抜け出して、元の場所に帰れるか……」
そこで、サソリは言葉を詰まらせた。
帰るってどこにだ?
サソリには、もう帰る場所なんてないことを痛感した。
故郷を追われ、組織に侵入した人物を排除することもできずに戦闘に敗れた。
これまで人間でも人形でもなく、真っ当な居場所もなく、不安定な世界で生きてきた。
組織が探していることも考慮に入れておくが、かなり確率は低いだろう。
負けた者をそうそうあのメンバーが探しにくるとは思えなかった。
「オレの代わりの者が組織に入っているかもしれない」
組織の一員の証となる指輪がなくなった指を見やる。
組織のリーダーは人柱力の持つ強大な力で世界を平和にすると言っていた。
うまくいったのか……失敗したのか
オレが確実に存在した証がそこにはあるはずだった。
「……」
傀儡もない、忍としての力もチャクラも取り戻せていないオレが帰る場所はあるのか……?
サソリは迷いを振り払うように頭を横に振ると、印を結び、今度はただの分身ではなく影分身を生み出す。
影分身の術は、普通の分身とは違い分身体にも実体があり、分身体が得た情報を本体に還元することができるという利点があった。
分身体は窓を開けて階段でも降りるように一瞬だけ下に下がるとチャクラで吸着した足を用いて病院の外壁をスルスルと登りだした。
「やはり、見たことがないところだ」分身体は目で周りを観察していく。
あんな幾何学的な建物と鋭利にとがった建物はあまり見ないものだ。
里というのは「隠れの里」という名称がある通りに敵に見つからないように里を構築して外部からの攻撃に備えるものなのだが……これじゃ、攻め込んでくださいと言わんばかりの目立つ建物が多すぎる。
大蛇丸の隠れた実験場だとしてもかなり目立つな。
「何か感知するた
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