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転生とらぶる
マブラヴ
1231話
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と言えるような状況じゃないのは、現状が示しているし。
 夕呼に何て言い返そうかと考えていると、不意に霞が口を開く。

『アクセルさん、スキー……というのをやった事はありますか?』
「スキー?」

 いきなり何を?
 そうも思ったが、良く見ると霞の手には何らかの雑誌が握られている。
 恐らくその雑誌にスキーに関する事が書いてあったのだろう。

「何度かやった事はあるけど……随分と昔の話だな」

 正確には士官学校に在籍している時に訓練でやったくらいだ。
 それこそ異世界の時差も含めて考えると、10年近くは昔だと思う。
 にしても、スキーとかの雑誌が今のマブラヴ世界にあるとは思えないんだが。
 どうやって入手……と考えて、すぐに納得する。
 恐らくホワイトスターで火星の息吹作戦の祝勝パーティをやった時、A-01部隊の誰かが入手したのだろう。
 買ったのか、拾ったのか、それとも……譲って貰ったのか。
 A-01部隊に所属しているのは、男も女も美形な者達が多い。
 そんな連中におねだりでもされれば、雑誌の1冊や2冊は普通にやるだろう。
 夕呼の指示でシャドウミラーや他世界の情報を何でもいいから欲したのか、それとも単純に偶然だったのか……どちらでもいいだろうが、とにかく雑誌が霞の手元にあるのは事実だ。
 まぁ、仲のいいレモン辺りから貰っただけって可能性もあるが。

『では、今度一緒に、その……』

 言いにくそうにしている霞だが、何を言いたいのかは話の流れで理解出来る。
 海に行った事がなかった霞だ。そうなれば当然スキーにだって行った事がなかったのは事実だろう。
 ただ、霞はロシア出身だ。雪なんかは見慣れていてもおかしくないが……いや、雪を見慣れているのとスキーをやるのでは違うか。

「そうだな、今度一緒に行くか。スキーをやるのは随分と久しぶりだし」
『いいんですか?』

 ウサギの耳をピョコピョコと激しく動かし、嬉しさ……あるいは驚きを露わにする霞。
 この姿を見ると、シャドウミラーの中でも人気があるのは理解出来る。
 ちなみに人気という意味では夕呼も当然あるが、その性格からそこまで人気が高いという訳ではない。
 総合的な人気だと、癒やしという意味で霞の方に軍配が上がるだろう。
 ああ、それと何気に時々夕呼を護衛しているフワフワの髪をしている……神宮司? とかいう女もそれなりに人気が高かったりする。
 軍人としての厳しさを表に出しているが、何だか優しそうな外見をしているという風に言われているのを聞いた覚えもあった。
 いわゆる、ギャップ萌えって奴か?
 ともあれ……

「ああ、俺の方は全く構わない。夕呼はどうだ?」
『えー? あたし? 嫌よ、面倒臭い。何だって自分から寒い場所にいかな
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