第九話
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この三つを専門的に動かす専門家の護衛だ。
しかし、軍人でもない職員たちが、しかもこんな命が危険で、いつ自分達が<奴ら>となって同僚に食われる心配もしながら維持できるとも思えない。それに、外にいる家族や親しい人間達の安否も気になるだろうから、その反動が爆発して職場放棄するのも時間の問題という訳か。
「兄ちゃんたち。それ本物の銃だろう?子供がどうやって入手したんだい?」
そこに作業用ベストを着て、工具箱を片手に持っている男が近づいて来た。この人が、ハンビーやLMVを整備してくれた人だ。
「偶然と言うか……何というか……」
デスバレットの購入システムで入手した武器とは言えない。てか、信じてもらえるとも思えないけど。
「まあ、扱えるならとやかく言うつもりないよ。話は聞いてるからな。沙耶お嬢様と一緒に派手に戦ったんだよな。ここまで銃声と爆発音が響いたぜ」
まあ、M2の弾幕射撃に加えて、アサルトライフルやショットガンを遠慮なくぶっ放して、最後に手榴弾まで使ったんだからな。
「松戸さん。要件はそれだけ?」
「あ、沙耶お嬢様。乗ってきた車の整備を終えた事をお伝えしようと……」
「わかったわ。ありがとう」
整備してくれた男性は頭を下げて、その場を去った。するとなぜか平野が目をキラキラさせて高城を見ていた。
「本当にお嬢様なんですね」
「あんたに言われたくないんだけど」
うん。その事にかんしては高城の言葉に全目的に同意する。お前の家系も十分に一般市民とかけ離れてるレベルだぞ。父親が宝石商。母親はファッションデザイナー、祖父は外国航路の船長、祖母がバイオリニストという何とも何処の漫画のキャラ設定だようと、思う程の家系だよ。
高城に劣らず平野も十分に金持ちの家系に属されるが、本人は感性が少しぶっ飛んではいるが、いたって庶民的で、生まれを自慢げにしない所が人間として好感はもてる。
「それより、それ!早く何とかした方がいいわ!」
高城が指をさしたのは、俺達が所持している銃だ。
「銃をですか?」
「今の反応でわからない?ここにいるのは『大人』がほとんど!彼らにとって私達は何?」
「『子供』でしかないわな。本物の銃を持った」
高城と俺の言葉を聞いた平野の表情が変わる。
「……小室と相談してみます」
「イザという時に備えて、拳銃くらいは装備しておけ。俺達の現状の立場からすれば『大人』達の対応も分からなくないだろう」
「わかりました」
「あのね。戦うこと前提で話を進めないでよね!拳銃を持つくらいにとやかく言わないけど、今の現状でちょっとしたきっかけで本当にまずい事になりかねないのよ!!」
「自分の身は、自分で守るもんだ。それを無理矢理奪
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