暁 〜小説投稿サイト〜
問題児ともう一人の原典者がやって来るそうですよ?〜未知の原典者〜
第零話  『対象者:神智黒白』
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た…貴方は?」
「………神智黒白。」
「しんちこくびゃく? 変な名前ね。」
「………」

名前を訊いて早々に罵倒?お前等には一切合切言われたくねぇーよ。と喉元まで出掛かったが大きく深呼吸をして冷静に保つ。

黒白は、高飛車なお嬢様と猫を抱き締めた女性陣に全く興味を持たず、紫水晶を沸騰させる綺麗な双眸をした少年?に興味を示した。

「………………っと、御名前を御伺いしても?」
「…逆廻十六夜だ。」
「逆廻…十六夜さんですね。」

と、その時………











「ウォオオオオオオオオオオッ!!!!???」

遥か上空からまた一人、落とされたみたいだ。







四人はリプレイを見ているように湖に水柱を立てて、もう一人は落ちてきた。

「痛ってぇ、急に視界が変化したら、四千メートルからヒモ無しバンジーとか洒落に成らねぇぞ!? 全く封筒の持ち主の神経を伺うぜ。」
「それで、早速だけど貴方の御名前は?」
「――――…人に名乗らす前に自分から名乗るのが礼儀じゃねぇのかクソガキ? そんなことも出来ないほど甘ったれた教育を受けてきたのか? 手始めに二千年代でその年齢でその喋り方はおかしい、二千年代なら名家の家柄なら丁寧な口調も納得出来るが、二千年代に歴史の転換期はまず少ない。 なら喋り方は近代の喋り方だから、召喚された年代は戦前後の時代だ。 封筒は彼奴の旗印が刻まれていた。 ならば日本語から察するに名家生まれの戦後後の日本から召喚された。 戦後の日本は乗除不安定な状態だからな............etc.って訳か?」
「………………」

一切の的外れの無い推理に召喚された三人は著しく警戒心を強め、殺気を宿した鋭利な視線を少年に向けた。猫を抱き締めた少女は数瞬で黒白達の後ろに身を潜めていた。
黒白も十六夜も目の前の相手を強者と認識し、戦闘の体型を取る。

それとは対照に三人の殺気を宿した視線に動じるどころか、全く興味を持たず、少年は大空を見上げ、虚空を幾度となぞる。

「………ッ、俺が召喚したからには女王が動く筈だが…。」

ボソボソと何かを呟くも、四人には聞こえない。

黒白と十六夜は相手が此方に敵意を――――――何も関心がないことを悟ると、戦闘の構えを辞めて訊ねる。それと同時に身を潜めていた少女も顔を出した。

「私は、神智黒白です。 此方が――――――」
「逆廻十六夜だ。」
「春日部耀。」
「…そうだな………神威、法月神威と名乗ろう。」

その双眸はギラリッ!!と光沢を放ち、修羅神仏さえ恐縮させそうなほど未知なる力を秘めているのは――――――この時、黒白しか気づかなかった。

















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