機動戦士ガンダムSEED編
第25話
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しても、それも罪だ。
第一責任をとっただと? 叔父上に職を譲っただけで、常にあーだ、こーだと。結局何も変わってないじゃないか」
「仕方ありません。ウズミ様は今のオーブに必要な方なのですから」
「……あんな卑怯者のどこが」
「あれほど可愛がっていた娘がこれでは、ウズミ様も報われませんわね。
おまけに昨日の騒ぎでは、ほっぺの一つも叩かれても仕方ありませんわ」
そうシモンズに言われ、カガリは右の頬を手で隠しながら目線を逸らした。どうやら余程言われたくない事だったらしい。
というか………
「叩かれたって、お前……何やったの?」
「────! 別にいいだろ。何でも!!」
あっ、ヤバい。聞こえてた上に地雷踏んだらしい。カガリがそれこそ鬼の形相と言うべき顔で此方を睨みつけてくる。
まあ自覚は前からあったんだけど、オレ確実に嫌われてるよね。原因はやっぱり明けの砂漠がバルトフェルド隊に強襲かけた時だろうなぁ。
あの時はとにかくカガリがこれ以上増長しないようにとかなり辛辣に釘を刺したが、お陰でカガリのオレを見る目が厳しいものになってしまった。
後になって考えてみると言い過ぎだったと思うし、オレかなり態度悪かったよな……。
「分かった分かった! これ以上は聞かない」
「………」
何とかこの場を収める為にそう言うと、カガリも一応は態度を軟化してくれた。……相変わらず此方を見る目には厳しいものがあるが。
「さて、こんなお馬鹿さんは放っておいて。付いて来て」
オレとカガリの間にある険悪な空気に気付いていないのか、シモンズは自分が向かう方へ来るよう催促してきた。
さすがにこの空気のままここに居続けるのはキツいので、丁度良いと付いて行く。当然カガリも来る訳だが、まぁずっと今の態度でいる筈もないから大丈夫だろう。
そうしてシモンズの後に続き歩いて行く中、予想に反しカガリは終始ご機嫌斜めで、キラには苦笑いを浮かべながら「どうするんですか?」と訊ねてくる始末である。
いや、自力でどうにかできるんなら今こんな状況になってない訳で、出来れば手伝ってほしいん位なんだけどね……。
「着いたわ」
そう言いながら目の前の扉を開け、中に入っていくシモンズに続いてオレ達も扉の向こうへと進んでいく。
その先にあったのはモニター室らしき場所であり、技術者達が機器を操作しながら何かしらのデータをとっている。
何のデータをとっているかに関してもすぐに分かった。モニター室の先にはガラス越しに巨大な空間があり、そこに三機のM1アストレイの姿があったからだ。
『あれ、カガリ様?』
『あ、ホントだ』
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