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転生特典をもらっても全て得になるとは限らない
機動戦士ガンダムSEED編
第25話
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が居ればな……」


 あいつならデータの改竄など簡単にやってのけるだろう。それも優秀な技術者にも早々バレないレベルで。
 だがいないものは仕方ない。今頃基地の方でバルトフェルドとアイシャのコンビと一緒に居るだろうし、ここに来れなくもないがラクス・クラインのペットロボットである筈のハロをオレが所持してたらおかしいしな。

 やはり自力でどうにかするしかないか。

 ──しっかし、オレって自分の起こした出来事のせいでかなり損ばかりしてる気がするな……。もうどうにもならなくなったフラグもあるし……。
 今後気をつけないと益々拙い事が起こりそうだ。……よし、これからは状況が悪化しないよう細心の注意を払おう!ホントに!



















「ここがモルゲンレーテ……」


 隣のキラが今自分達が歩いている機材などが置かれた工業施設をしきりに見ていた。一応今回は用が用なので自重はしているようだが、そのいつもとは違う好奇心に溢れた目は全く誤魔化せていない。
 確かヘリオポリスで通っていた大学も工業系だったと聞いたし、キラにとって今自分が軍人として来ているのでなければそれこそもっと自由に見学したい程に来てみたかった場所なのかもしれない。

 現在、迎えに案内されてオレとキラはMSと共にモルゲンレーテの工場施設に来ていた。

 ──ストライクとジンの戦闘データは迎えが来た際に提出してオレ達よりも先にモルゲンレーテに送られたので、恐らく今頃はこれから見さされる物への参考の為に解析が行われている事だろう。
 一応大丈夫だとは思うが、元のデータがバレない事を祈るばかりである。


「そんなにここに興味があるのかしら。キラ・ヤマト少尉?」

「い、いえっ! そんな事は……」


 キラの行動に気付いたオレ達の前を行く女性、エリカ・シモンズが面白いものを見たといった風にキラに話しかけてきた。それに対しキラは恥ずかしさと焦り、その他諸々が入り混じった困り顔になっている。


「いいのよ。ここで働いている身として悪い気はしないから」


 微笑を浮かべながらシモンズがそう言うのを聞いて、キラは相手が怒ってはいないのを察したようで少し安心している。
 そんなキラの様子を微笑ましく感じながら見守っていた。が、何やら当の本人が物申したげな目で此方を見てくる。はて、何かした覚えはないんだが……


「……あの、何で笑ってるんですか?」

「えっ? 笑ってたか。オレ?」

「笑ってますよ。何も笑わなくてもいいじゃないですか……」

「い、いやっ、別にお前の反応が面白かったとかそういうんじゃないんだが──」

「じゃあ、何だっていうんですか」

「ハイ
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