機動戦士ガンダムSEED編
第25話
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訝しんだのか、マリューの横で直立していたナタルが問いただしてきた。
……この艦に乗っている以上断る事はできないよな。仕方ない。
「いえ、何でもないですよ。
──明日、モルゲンレーテへ行かせてもらいます」
「ええ。よろしくお願いね」
「モルゲンレーテへは明日明朝に迎えが寄越される。ヤマト少尉とグライフは機体ごとそれに付いて行くように」
「「分かりました」」
その後解散となりすぐさま艦長室を出たが──
「悠凪」
突然此方に駆け寄ってくるムウに呼ばれた。まだ何かあるのだろうかと振り向くと、偉く上機嫌な笑顔で肩を叩いてくる。
いや、何だよ怖いなぁ………。
「随分と面倒な事を頼まれたな、お前も」
「まぁな……。で、フラガ少佐、一体何の用だ?」
「特に用はないぞ。まあ強いて言うなら頑張れよってこった」
その、「頑張れよ」の言葉で何が言いたいのか察しがついた。
こいつ、昼での戦闘後に言った事のお返しにこんな事を──
「あんた人事だと思ってなぁ……」
「そりゃあ今回俺は呼ばれてないんで人事だしな」
「あんたねぇ………」
………てかわざわざこれを言いにきたのだろうかこいつは? 暇だな、オイ。
と思っていたがこれで終わりではないらしく、ムウは腕を組みながら話を続いていく。
「でもこっちも大変だったんだせ? オーブの獅子って呼ばれてるあのウズミ・ナラ・アスハとの会談は。
この艦はヘリオポリスで造られてるし、キラ達の事もあるから何要求されるかとひやひやしたもんだ。
さすがにそう無理難題は言われる事はないだろうよ。けどさっきも言ったが、面倒な事は頼まれるだろうからキラ共々そういう心持ちでいろよ」
「ああ。忠告はしっかり受け取っておくよ
……というか用はないって普通に忠告してるな」
「……ああ。まぁ、いいだろ? 別に損する事でもないしな」
そう笑いながら話すムウと、何だかんだで少しの間談笑した後別れた。まだ仕事残ってたと慌てながら急いで戻るムウを見送りながら。
こうしてわざわざ忠告入れてくれる辺り、良い奴だなと思う。
……偽名を名乗ってたり、実はこの後起こる事に予想がついていたりするのが本当に心苦しい。
「いつか本当の名前を教えられる日がくればいいがな」
その時は改めて仲良くできればいいなと願いながら、今度は急いで格納庫へと向かう。
───目的は戦闘データの改竄だ。
モルゲンレーテの技術者達にはもしかしたらバレる可能性もあるが、さすがに今のままで渡せば不都合な情報が多過ぎる。
「こんな時ハロ
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