機動戦士ガンダムSEED編
第25話
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「技術提供……ですか?」
「ええ、そうよ。あなた達には明日の早朝、モルゲンレーテに行ってもらいます」
現在オレは艦長室に呼び出しを受け、目の前のマリューからの話を聞いている最中だ。
オレ以外では、マリューを始め副長であるナタル、ムウ、キラがこの場に集まっている。
ここに来るまでの間に恐らくオーブに関しての話だろうとは思っていたが、まさかオレにこの話がくるとは全く考えていなかった。
“オーブ”
地球上の様々な国や武装組織が『地球連合軍』、『ザフト』の二大勢力へ傾倒。又は敵対行動をとる中、どちらにも味方をせず敵対もしない中立国の形をとる上に、コーディネイターの受け入れまで行っている数少ない国家である。
また、オーブは国のトップである国家元首や国政の最高責任者等を「五大氏族」と呼ばれる五つの家の族長から選ぶ仕組みになっている。五大氏族、そしてその中でもアスハ家はオーブにおいて高い発言力を持っており、この国が現在の状況下で中立を貫いているのも、C.E.70年に当時代表首長だったカガリの父 ウズミ・ナラ・アスハの中立宣言によるものなのだ。
だが、その五大氏族も一枚岩ではない。
オーブは中立を謳ってはいるがその実、地球連合軍の最新鋭艦であるアークエンジェルやG兵器開発において技術提供と建設場所としてオーブのコロニーであるヘリオポリスを提供している。それを行ったのはオレの知識だと確か、五大氏族の一つに数えられるサハク家が行ったものである筈。
他にも「SEED DESTINY」では同じく五大氏族のセイラン家が、ムルタ・アズラエルの後を引き継いでブルーコスモスの盟主となったロード・ジブリールに付いていたりと案外独断専行をする者や別勢力と内通している者もいたりするのだ。
正直オーブに関してはそこまで関わる気はなかったので、寄航している間は訓練にあてるか休暇にあてようと思ってたんだが……何故オレまでモルゲンレーテに?
「……技術提供と言われて何でオレが呼ばれるのかさっぱり分からないんですが……。艦長達は何か聞かされてないんですか?」
「それは私にも分からないわ……。
ただ、先方からはキラ・ヤマト少尉にモルゲンレーテへの技術提供をしてもらいたいと。他にもあなたのジンとストライクの戦闘データも貰いたいそうよ」
オレはそのマリューの発言に内心かなり動揺してしまった。
──やばい。戦闘データを渡すという事はアフリカでの戦いも見られるという事。つまり、バルトフェルドが実は生きていると教えるようなもんだ……! なんて物を要求してくるんだウズミは!!
「どうかしたのか? 悠凪・グライフ」
急に黙り込んだオレを
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